2017年05月04日 配信

5/4(木)船橋ゆかりの音楽家らが熊本で慰問コンサート

船橋の合唱団らが熊本支援

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 船橋市でも活動し、船橋ゆかりの音楽家2人が4月26日、27日に「平成28年熊本地震」の復興支援活動として熊本県益城町を訪れ、仮設住宅でのミニコンサートで人々に歌声を届けた後、町役場を訪れ26万円の寄付金を手渡した。

 熊本県益城町を訪れた音楽家2人は、2009年から船橋市内で活動する「ロッソ・ヴィーヴォ混声合唱団」の主宰者の1人であり、ソプラノ歌手、声楽指導の河内夏美さん(鎌ケ谷市在住)と、同合唱団のピアニストであり、共演ピアニストとして多数演奏会に出演する船橋市在住の松浦朋子さん。

 熊本県は河内さんの声楽の恩師・三縄みどりさんの出身地という縁から、町内の住宅9割以上に被害が出ている熊本県益城町の仮設住宅地2カ所をミニコンサート会場に選んだ。
 26日は益城町広崎仮設団地集会所で14人が集まり、27日は津森仮設団地集会所で21人が集まり、各約40分間の演奏を楽しんだ。河内さんと松浦さんは、マイクを使用せず、熊本キリスト支援センターの協力で運び込まれた電子ピアノのみを使用して「タイムトゥセイグッバイ」「この道」などを演奏した。「赤とんぼ」などではいっしょに口ずさむ人も見られ、童謡唱歌「ふるさとの四季」を来場者と歌うと、涙する人が多くいた。

 今回、コンサート会場となった集会所は、各仮設団地に作られており、これは東日本大震災の教訓から生まれたもの。「みんなの家」と名付けられ、住人が寛いで談話を楽しんだり、イベントを開催して人々が集い、人々のコミュニケーションの場となっている。

 仮設住宅で暮らす来場者は、「熊本のためにありがとう」「今日は生きていて良かった」「一緒に歌えて皆が一つになったよ」と訪れた2人に声を掛けた。

 2人は26日のコンサートの後、益城町文化会館を訪れ、持参した義援金26万円を「子どもたちの文化のために」と益城町文化会館館長の山口亮二さんに手渡した。益城町文化会館のホールは被害がなかったといえ、ロビーの天井は全て落ち、入口は陥没していたという。

 手渡した義援金26万円のうち15万円は、指揮者・金山隆夫さんの提案で昨年12月23日に船橋市民文化ホールで開催した「ロッソ・ヴィーヴォ混声合唱団」の演奏会での募金と売り上げの一部など。残りは、河内さん、松浦さんと船橋在住のチェリスト・植草ひろみさんが2月11日に出演した鎌ケ谷飛翔ライオンズクラブ主催のチャリティーディナーショーでの義援金と個人的な寄付などで、合計で26万円となった。

 訪れた2人が目にした益城町は震災から1年経った今でもほとんど手つかずの状態で「地元の人の話によると『復興まで20年はかかる』と話していた人もいる」という。

 松浦さんは、「創造していたよりもたくましく暮らしていらっしゃる姿に感銘をうけ、あたたかい気持ちを感じました。人知れず心の奥に大変辛い思いを抱えていらっしゃるはずですから今後も少しでもその心に寄り添える活動ができたら」と話した。

 河内さんは「昨年12月の演奏会と2月のチャリティーディナーショーは、音楽の力で熊本の復興と世界平和を祈念して起こしたプロジェクト。義援金を益城町の子どもの芸術文化のために使ってもらえることに大きな喜びを感じました。益城町で出会った皆さんが、音楽の力でふるさとを思い、明日への力に変えて行ってくだされば。今後もこうした活動を続けて被災地の現状を伝え、共有していけたら」と話す。

 なお、「ロッソ・ヴィーヴォ混声合唱団」は今年12月16日にも船橋市民文化ホールで演奏会を行い、そこでも熊本支援の活動を行う予定。

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   津森仮設団地の集会所にて
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 音楽会のチラシを持つ松浦さん  
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 合唱団主宰者の二人と指揮者  市民文化ホールでのコンサートの様子

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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MyFuna編集部

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