3/20(月)アンデルセン公園で大熊町の子どもたちが再会「おおくまっ子みんな集まれ」
福島県内と関東各地に避難している子ども達が1年ぶりに再会
東日本大震災の影響を受けた福島第一原子力発電所の事故で全町避難している福島県大熊町の子どもたちが再会する同町教育委員会主催の企画「おおくまっ子みんな集まれ」が3月18日、ふなばしアンデルセン公園(船橋市金堀町525)で行われ、43人の子どもたちが旧交を温めた。
震災直後から福島第一原発の影響で1万1000人を超える町民が全員、福島県内および関東各地に避難している福島県大熊町。「おおくまっ子みんな集まれ」は、同町の教育委員会が主導で、毎年この時期に避難先から小中学生を中心に子どもたちを集め、再会させる企画。
これまでは、避難先が集中している福島県内で実施してきたが、今回初めて福島県内を出て、ふなばしアンデルセン公園での実施となった。昨年10月に同町の武内敏英教育長が船橋市内で講演した際、隙間時間を使ってアンデルセン公園を視察。
その際に、全国的に見ても珍しい子ども向けに特化した「子ども美術館」をはじめアスレチックや芝生広場などの施設と同公園のコンセプトに感動し、「ぜひ、アンデルセン公園でおおくまっ子みんな集まれを実施したい」と強く要望したことから実現した。
今回の参加者は、大熊町の子ども達43人に、保護者とサポートについている福島大学の学生ボランティア、カード会社で一般企業の「三菱UFJニコス」職員からのボランティア6人を含む89人。
福島大学から参加したボランティア学生は、同大学の関連組織で福島県の復旧・復興を支援する組織「うつくしまふくしま未来支援センター」から派遣。三菱UFJニコスの社員ボランティアは、社内公募で募ったメンバーが参加したのだという。
大熊町の子どもたちは、福島県から大型バス2台で船橋市入りし、18日にアンデルセン公園で旧交を温めるとともに、子ども美術館を体験。夕方から夏見公民館で八栄小学校器楽部の児童とカレーライスを食べながら交流を図り、千葉市内のホテルに宿泊した。
翌19日には、船橋中学校で連凧を作り、凧あげを実施。午後から八栄小学校の体育館で同小学校の定期演奏会リハーサルを聴き、夏見公民館で昼食をとってから解散するというスケジュール。
同企画の趣旨について、「旧交を温め、大熊町の事を話してもらい大熊町を忘れないでいてもらう事。新しい友達ができたのであればその事を話すなどしてほしい。さようならも言わないで急に避難することになった子ども達を再会させるのが目的」と武内教育長。また、「知らない人と笑顔で話をして、早く友達になれる力を養うためにも今回の企画が役立つ」とも。
10月に武内教育長からの打診を受けて、急きょ受け入れの準備を進めてきた夏見公民館の鈴木攻三館長は、「急ピッチで準備を進めてきたが間に合って良かった。船橋市の施設をこのように使ってもらえて光栄だ」と話した。
大熊町の子どもたちはこの日1年ぶりの「おおくまっ子みんな集まれ」で再会を果たせたが、「関東圏での開催とあって関東地方に避難している子どもたちも多く参加してくれた。震災以来会っていなかった子どもたちも参加してもらえたので船橋市で開催して良かった」とスタッフも顔をほころばせた。
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