コロナ禍でSNS活用の相談増加中。
業態転換に必要な情報発信とは?よろず支援拠点への相談に変化は?
コロナ禍で大きな我慢を強いられている飲食業界とその周辺業界。生き残りをかけて新業態や、事業転換を図る事業者もたくさんいると聞きます。県内の事業者から毎日多数の相談を受ける千葉県よろず支援拠点コーディネーターにコロナ禍で各業界が選択した生き残り策について話を伺いました。
―コロナ禍での事業者の取り組みに傾向はあるのか?
北野 各事業者に共通していますがYouTubeなどで動画配信をしたいという相談は明らかに増えました。しかし、大抵の方が途中で投げ出してしまうのです。1日に1本とは言わないまでも定期的にコンテンツを上げ続けることが大切なのですが…。
伊藤 最初の一歩をなかなか踏み出せない方多いですね。
北野 「顔出しが恥ずかしい」とか「編集がうまくできない」などの理由で踏み切れない方が多いですね。最初の数か月はほぼ誰も見ていないので、練習を兼ねてどんどんコンテンツを増やしていくべきなのですが。
伊藤 編集に凝り過ぎないことも大切ですね。大切なのは継続することですからね。
―動画以外のSNSに関する相談は?
伊藤 Instagram活用に関する相談はコロナ前から右肩上がり。エントリー(初心者)レベルの使い方に関する講座は定期的に開催しているのでそちらを受講していただくとして、その上で知りたいことをご相談いただけるとスムーズです。
北野 最初の段階で聞きたいことは同じようなものですね。まず使ってもらうところから始めなきゃ説明に入れないことも多いですね。
伊藤 基礎的な初歩の講座でしたらオンラインで受講していただければ良いと思うのですが、実践などの具体的な方法となるとリアルの方が教えやすい部分があります。最近はリアルでの講座開催も復活したので、ぜひお越しいただきたいです。
―HPの制作や開設に関する相談は?
北野 ECにしても、単純な店舗HPにしても「お金払って業者に任せている」という経営者が多いですが、HPもリアルな店舗と同じ。こだわって作り込んでいくから効果が出る。どこかHPに関しては他人事な感覚を受けることが少なくないですね。
伊藤 高いお金払ってHPを作るのに業者に任せっぱなしという方もいらっしゃいますね。
北野 どう見せよう、どんな風にブランディングしよう。そうした判断を他人任せにしてはいけないと思います。今なら無料ソフトを使ったHPの作り方なども動画で検索できます。相談を受けながらネット検索すると解決する問題も少なくないです。
伊藤 情報検索の仕方を講座として開催しても良いかもしれないですね。新しいツールがどんどん出てくるので「コロナを機に使ってみた」という話は結構耳にします。
―もっとネットを活用したが良いと思われる業種は?
北野 コロナ禍でヨガ教室や英会話教室がオンライン講座に、物販や飲食事業者がECに乗り出す例も。最近は「ストアーズJP」などECサイト立上げのアプリが充実していますから、小規模なネットショップを開設するハードルはかなり下がりました。
伊藤 飲食店の自動販売機も好調ですね。
北野 自動販売機って1990年代から既にオンライン化されていたのです。在庫管理や売れ筋の集計、購買時間の調査など、物販に関して自動販売機は有効なツールですね。SNS活用についても「よろず支援拠点」で無料で相談できます。電話、ホームページで気軽に問い合わせてみてください。
コーディネーター 伊藤壮平さん
プロフィール 中小企業診断士・ITコーディネーター。外食産業でスマホ・モバイル・ソーシャル活用戦略業務。経営コンサルタントとして独立しWEB・SNSを活用した販売促進・ICTツール活用による生産性向上支援。創業・WEB活用セミナーなどで登壇実績多数
コーディネーター 北野孝志さん
プロフィール 中小企業診断士。通信機器商社・携帯電話事業者で新規事業・マーケティング・営業に従事して独立。携帯電話の料金プラン設計経験からプライシング(価格戦略や収益シュミュレーション)起業相談も。ビジネスモデル・計画のアドバイスも得意分野
千葉県よろず支援拠点
中小企業庁 千葉県よろず支援拠点
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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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