2021年05月30日 配信

通販で購入するだけで団体活動費が捻出できる仕組み


22 年前から「ヴィヴァイオ船橋サッカークラブ」を運営する渡辺さん

 船橋市内で22年前から「ヴィヴァイオ船橋サッカークラブ」を運営してきた渡辺恭男さんが新素材メーカーと組んで開発した仕組み「サポタ」は、通販で購入した資金からスポーツや音楽、文化、福祉などの団体の活動費を捻出する仕組み。通販サイト「VIVAネットワークオンライン」に団体登録すると固有のURLが発行され、団体に所属する人や卒業生が団体URLから通販サイトで商品を購入することで、売上の8%が所属団体の活動費として支払われる仕組みだ。また会員は、同サイトの商品を会員価格で購入できる。

 「毎年春になると卒業生が出ていき、一から新規入会者を集める。一人で担当できる生徒数が決まってしまうスクールビジネスのままでは将来がないと実感していた。人とのつながりが継続的にその団体の価値になっていく仕組みを作れないかと模索してきた結果たどり着いた」と渡辺さん。

 渡辺さんは、市立船橋高校卒業生。体育大学を卒業し、特別支援学校の教員として採用され福祉の現場に。15年勤務して「知的障がいを持つ生徒と共に地域社会に貢献したい」と独立。「ヴィヴァイオ船橋サッカークラブ」を開設し、バックヤード業務を知的障がいを持つ人の仕事としてサッカーチームと14福祉事業を併設させた仕組み「ネケッツトータルサービス」社を運営してきた。

 また、同社ではボールなどチーム運営に必要なものを周辺チームと一括購入することで仕入れ値を抑え、会員の負担を下げる仕組みなども作ってきた。こうした渡辺さんの仕組みに参画するネットワークは全国各地に広がったものの、大量の受注を抱えるようになり、メーカーへの先払い資金に頭を悩ませることになった。2018年、展示会場で新素材「フリーズテック」を開発した「リベルタ」社に出会い、冷感素材を使ったインナーシャツに感動し全国のスポーツチームに紹介した。猛暑に悩むスポーツの現場からは当然のように多くの発注が舞い込んだものの、やはり資金繰りの問題に直面した。

 そこで、スポーツ業界の現状、猛暑の状況下でのスポーツなどの課題について「リベルタ」との協議を重ね、理解を得て「VIVAネットワーク株式会社」を共同設立。「リベルタ」で製造した商品と、これまで「ネケッツトータルサービス」で扱ってきた商品も「VIVAネットワークオンラインストア」で購入できるようにした。「チーム運営に苦しんでいるスポーツチーム、文化や福祉の団体みんなが喜んでくれる仕組みがやっとできました」と、渡辺さんは22年にわたる苦労の日々を振り返る。

 VIVAネットワークのサイトはこちら https://viva-network.net

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

スポンサードリンク

MyFunaの最新情報はこちらから
関連キーワード