2016年01月01日 配信
201601_watashitoshigoto01.jpg 宮﨑 貞安さん

プロフィール

1940年 神奈川県生まれ
1963年 パイロット万年筆
1969年 トミー(現タカラトミー)入社
1996年 トミーを退社し、独立
ライカのカスタムレンズ製作を開始
2006年 オリジナルレンズの製作・販売を開始
2015年 事業を法人化
株式会社MS-OPTICS 設立

船橋駅近くの閑静な住宅街。ここに、独自のレンズ製作技術をもつ会社「MS – OPTICS」がある。自宅地下階に作業場を作り、たくさんのレンズに囲まれて作業をしているのが、代表の宮﨑さん。
製作しているのは、ライカ用のレンズ。「現在、当社オリジナルのものが約7割。既製品では再現できない、〝光がまろやかに〟写るレンズを目指しています」と話す宮﨑さんは、小学生のころからレンズに高い関心をもっていたそう。「段ボールを筒にして、そこにレンズを入れて望遠鏡を自作したりしていました」と振り返る。その頃初めてライカに触れる機会があり、ファインダーを覗き込んだ衝撃が、ライカに対するこだわりの始まりだという。
その後千葉工業大学工学部に進学し、卒業後はパイロット万年筆(現パイロットコーポレーション)やトミー(現タカラトミー)でプロダクトデザインや設計に携わるように。特にトミーでは『トミカビル』や『パックマン』の考案など、その業績は輝かしい。この経験が現在における、画期的なレンズデザインを生み出す原点となる。
その後55歳で会社を退職。会社でデザインや設計をする傍ら、趣味で続けていたレンズづくりを極めるべく、独立の道へ。「ライカは伝統ある名器がたくさんあります。それだけに、それまでは古き良き機種を守るような風土がどこかにありました。そこへ私は、見たこともないような改造したカスタムレンズを持ち込んだわけです。みなびっくりですよね」と笑う。
そう宮﨑さんが話すように、当初は反発もあったが、ライカ愛好家たちも、徐々に宮﨑さんの作るレンズの魅力に惹かれ、今やコアなファンは増加の一途だという。
そして最新作は「アポクアリア」という広角大口径レンズ。こちらも海外の受注も多く好調だが、宮﨑さんは「まだまだ数十年かかるほどのアイデアがある」と話す。今年になって会社も法人化させており、その勢いは留まることを知らない。

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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