綿引はるな
プロフィール |
花や鳥など身近な自然を描き、安宅賞や万葉日本画大賞受賞など多数受賞している。地元船橋での個展は今年で5回目を迎えた。
幼少のころから絵を描くことが好きで、広告の裏に毎日絵を描いていたという綿引さん。その姿を見ていた両親の勧めで、小学校低学年から近所の絵画教室に通い始めた。家でも暇さえあれば絵を描き、中学、高校で文化祭などのポスターは描いていたが、運動も好きだったため中学校では陸上部、高校ではバトン部で活躍していた。高校2年の今後の進路を決める時「自分が一番進みたいのは絵の道」と確信し、ふなばし美術学院で、絵を基礎から学び、その後東京芸術大学絵画科日本画専攻に進んだ。
日本画を専攻したのは油絵で使う絵具の匂いが苦手だったこと、より自然の色が表現できる岩絵具を使うため。岩絵具とは岩塊状の原石を細かく砕き、粒子を絵具として使用するもの。「水分量の調整など扱いがとても難しいのですが、自然素材なので花や鳥をより繊細に表現することができ、その魅力にどんどんはまっていきました」と綿引さん。岩絵具は色を混ぜあわせることができないため、常に20~30種類の色の皿を並べて作業している。
綿引さんが描く絵は、花や鳥を中心とした身近な自然。自分で書きたいものを決めてスケッチに出かける場合と、出かけた先でスケッチしたいものを決めたりとスタイルは様々。「暑い日には暑い中で、寒い日には寒さに耐えながらスケッチをする」のが綿引さんのこだわり。そうすることで、その現場の植物や動物の生命力と空気感を肌で感じ表現することができ、迫力のある繊細な作品に仕上がるという。
「現在は埼玉県在住ですが、昨年に子どもも生まれたので、船橋に戻りアトリエを構え、四季折々の身近な自然を表現していきたい」と今後の抱負を語った。
10月に船橋東武で開催予定の絵画市に出品する予定。
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