ベストロイヤーズ法律事務所 / 代表 弁護士 大隅愛友
円満相続の秘訣
今、注目を集める「遺言」について、押さえておきたいポイントを弁護士が解説!
毎年、約10万人が「遺言」を残しており、書店にも遺言作成のキットやエンディングノートが並ぶなど、遺言が今、注目を集めています。遺言の必要性、準備のポイント、注意点などについて、弁護士の大隅愛友先生(千葉県弁護士会)にお話を伺いました。
Q・遺言の必要性、メリットは?
A・ 遺言によって、相続人同士が争う「争族」が起きることを防止したり、ご家族や関係者の方へのメッセージを残すことができます。遺言は、不動産など分割しにくい財産をお持ちの方や、残される家族・関係者のことを想われる方に、ぜひ利用していただきたい制度です。
Q・遺言の準備のポイントは?
A・自分の財産がどこにどのような形であるのか、まずは財産関係の把握を行いましょう。不動産の権利証、預貯金通帳などの客観的な資料もまとめておきます。その後、家族やお世話になった人・団体に、どの財産を残したいかを考えていくことがポイントです。
遺言には、自分がどのような想いで遺言を作成したのか、家族等に伝える「付言事項」を記載することもできます。大切なご家族や関係者へのメッセージも準備しましょう。
Q・遺言の作成の注意点は?
A・法律で定められた形式に違反する遺言は、無効となるリスクがあります。特に遺言の作成キットを用いて自分で作成する場合には注意が必要です。また、法律上、相続人に残さなければならない「遺留分」を無視した内容の遺言は、その部分が後に争われる可能性があります。
遺言は身近で役に立つ制度です。「争族」を防止し、残される家族・関係者の方へ自分の感謝や想いを伝えて円満な相続を実現する事ができます。
もっとも、遺言には様々なルールがあるため、弁護士に相談し、法律・税務面への配慮を行いながら遺言を作成することが望ましいといえます。
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