2011年05月01日 配信

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平成二十三年三月十一日。哀しみの日。

その一瞬に立ち会うという運命の下に生き、逝った命。この過酷な現実を前に心が震え、祈る力さえ奪われる。

テレビ画面がくり返して流す大津波の中に数えきれないほどの人生が巻き込まれ流されていく。一生懸命生きた時間が一瞬にして断ち切られていく無念。

なすすべもなく高台に立ち尽くす人々の絶望。その無念さ、絶望を他者である私たちがどれほど寄り添う気持ちで共有できるか。

思いながら、ただ静かにいつものように家事に明け暮れて、もう今日はその日から五日が過ぎた。

気が付けば食事の材料を買うのにスパーのレジに一時間も並ぶような現象が起き、我が家の働きびと二人は待機人員として今夜も帰れないという。

人々が求めた文化的生活を確保するための原子力発電所が、今、反乱して制御できない。

現場では命を懸けた戦いが続き、それを報道で知る多くのわたくしたちが自己防衛という不安に駆られて物を買い求める。

一度立ち止まって考えたい。私たちに求められているのは何か。一万を超えると数えられる尊い命が失われ、何十万の人々が筆舌につくしがたい苦境の中にある。

考えなくてはならない。私たちは何をしなければならないか。何が私たちにできるのか。今、そして未来に向けて。

祈ろう。尊い魂に。そして今過酷な状況の人々にかすかでも希望の光が届くことを。

そして実践しよう。身の丈で出来る募金を。戦い耐え忍んでいる人々の邪魔をする行為をしない暮らしを。

人は自然に抱かれて生きる。そして自然は果敢に人の命も奪う。化学は人を幸せにし、そして人を根こそぎ不幸にもする。

考えたい。そして祈りたい。大いなる試練のまえに。

【筆者プロフィール】
砂田 清子
山梨県出身
昭和50年船橋市に転居、同年 東京新聞ショッパー社 編集記者
53年春から東武百貨店船橋店勤務 広報主幹
平成9年 船橋市教育委員に就任 2期8年
県立学校改革推進プラン検討委員会委員 
船橋地域福祉 介護 医療福祉推進機構理事他 
著書に「素敵人生」「40代こころ風景97」「悩まないで考えて」
「僕 おじいちゃん大好き」

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