2011年05月01日 配信

地球は現在、環境汚染、温暖化、人口増加など深刻な問題をかかえています。将来、宇宙に移住する必要性がかならず出てくるでしょう。

 

 

宇宙移住というと、まず宇宙ステーションが考えられます。しかし、現在の宇宙ステーションは無重力環境なので長期間の居住には適していません。近い将来、重力を備えた次世代宇宙ステーションが考案されるでしょう。ただ、宇宙ステーションは地球周回軌道を回っているので往来は便利ですが、多数の人を収容することは不可能です。多人数の居住となると月か火星が候補に挙げられます。月面基地は宇宙ステーションからですと比較的短時間(スペースシャトルで約14時間)で往来できます。しかし、月は自転していませんので15日間は太陽の方向を向いていて100度以上の高温です。後の15日間は太陽の陰になり氷点下100度以下です。かなり過酷な環境条件です。さらに、超真空です。それに比べますと火星は自転していますので1日は24時間と約30分です(我々地球人のバイオリズムは約24時間半です)。さらに、地球とほぼ同じ程度に傾いているので四季の変化があります。大気もほとんど二酸化炭素ですが地球の約100分の1あります。従って、空があり雲や夕焼け(青色です)も出ますし、朝は霜も降りますし、風も吹いています。最近では極地や地下に相当量の水があると考えられています。往来には長時間かかりますが(現在のロッケットでは行くのに半年、帰るのに半年かかります)、広大な大地がある(地球の大陸とほぼ同じ面積です)ので、居住基地を作って多数の人が長期間移住するのには最も適した場所だと考えます。将来は、地球人、宇宙人、月人、火星人といった子供達が誕生することでしょう。

 

 

次回は火星の地球化計画について述べます。

 

 

日本宇宙少年団千葉コスモス分団では常時団員を募集しています。希望者はホームページを参照してください。

http://www005.upp.so-net.ne.jp/Chiba-Cosmos/

 

 

【筆者プロフィール】

小池惇平(こいけ・じゅんぺい)

昭和18年長野県生まれ。元国立大学法人東京工業大学教官。

現在青山学院大学非常勤講師。
日本宇宙少年団千葉コスモス分団団長。専門は宇宙生命科学。

理学博士。船橋市宮本在住。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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