2010年04月01日 配信

がん相談支援センターにご相談ください

船橋市立医療センター
医療ソーシャルワーカー 平川寛幸さん

 現在わが国では、毎年約62万人の方ががんにかかり、約34万人の方ががんで亡くなっています。これは増加傾向であり、家族・親戚にがんの患者さんが1人もいない人はほとんどいない、国民の2人に1人が一生で一度は何らかのがんにかかり、国民の3人に1人はがんで死亡する状況となっています。このような状況に対し、厚生労働省ではわが国のがん対策として平成16年度から、全国どこでも質の高いがん医療を受けることができるようにがん医療水準の均てん化を図ることを目標に据え、その実現に向けて、質の高いがん医療体制を確保するとともに、地域の医療機関との診療連携を推進し、患者等に対する相談支援機能についても強化するという観点から、がん診療連携拠点病院の整備を進めることとなりました。その結果、都道府県ごとに「都道府県がん診療連携拠点病院」、および2次医療圏におおむね1カ所の「地域がん診療連携拠点病院」の整備を行うこととなり、船橋市立医療センターは平成19年1月31日、厚生労働省より「地域がん診療連携拠点病院」に指定されました。

 
■相談支援センターとは

 病気と向き合うことは、納得のいく医療を受けるための第一歩です。そのためには、自分の病気や治療方法について十分に理解することが大切です。特に、がんの治療・療養において情報は力となり、正しい情報を上手に集めることが重要となります。そのような時に、全国のがん診療連携拠点病院には、がんについていろいろ相談ができる「相談支援センター」が設置されています。がんのことやがんの治療について知りたい、今後の療養や生活のことが心配、医療費などがんの医療に関わる質問や相談にお答えしています。なお相談支援センターの業務は以下の通りです。

① がんの病態、標準的治療方法などがん診療に関する一般的な医療情報の提供

② 地域の医療機関や医療従事者に関する情報の紹介

③ セカンドオピニオンの提示が可能な医師の紹介

④ 患者さんの療養上の相談

⑤ 院内外の適切な対処ができる部門との連携

⑥ アスベストによる肺がん及び中皮腫に関する相談

⑦ その他相談支援に関すること

 
■船橋市立医療センターでは
 当センターは「がん相談支援センター」という名称で、患者さんやご家族のがんに関する不安や悩みに対して、専任の看護師と医療ソーシャルワーカーがお話をうかがい、問題や気持ちの整理をしながら、一緒に考え解決のお手伝いをしています。受付時間は月~金曜日の9時から16時で、相談方法は面談・電話の二通りとなります。対象者は、患者さん・ご家族・医療関係者・その他誰でも利用でき、当院にかかっていない方のご相談もお受けしています。なお、がんに関するさまざまな悩みや自分の体や生活のことなどを話すことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的な相談内容が外部に漏れてしまうことはありません。相談料もかかりませんので、安心してご相談ください。

 
■こんなときにご相談ください
 主な相談内容は、「がんの症状や治療などに関する情報を知りたい」「痛みや治療の副作用などの症状があってつらい」「がんに関する不安や悩みがある」「セカンドオピニオンを受けてみたい」「今後の療養先についてどうしたらいいか」「経済的なことが心配」「在宅療養でのサポートについて知りたい」などです。それ以外のことでも、がんに関することでしたら、どのようなことでもご相談ください。がん相談支援センターだけでお答えすることが難しい場合は、院内の各部門とも連携を取りながら対応します。

 つらい時、困った時、迷った時には、お一人で抱え込まずお気軽にご相談ください。またお知り合いの方など、がんに関することでお悩みの方がいらっしゃいましたら「がん相談支援センター」をご紹介いただければと思います。どうぞ今後とも宜しくお願い致します。

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【船橋市立医療センターがん相談支援センター】E館1階
TEL/047-438-3321

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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