2022年11月01日 配信

日本老年学会では75歳以上が「高齢者」、90歳以上は「超高齢者」という区分されています。船橋にも元気いっぱいなシニアがたくさん! 元気なシニアたちはどんなふうに過ごしているのか、そして船橋ではどんな過ごし方があるのか、見てみましょう。

船橋に住む3人の80代レジェンドが対談!


左から米澤清彦さん、鶴見修治さん、大久保春雄さん

現役・競歩選手
米澤清彦さん
1939年大阪府生まれ、現在83歳。「定年後は全く違う人生にしたい」と、60歳から競歩を始め、65歳から本格的に競歩の大会に出場。69歳の時に全日本マスターズ陸上選手権で初優勝、それ以降、11連覇という偉業を達成。海外でも活躍し「アジアの鉄人」とも呼ばれている

1960年ローマ五輪、1964年東京五輪男子体操金メダル。個人では東京五輪で銀メダルに輝いた元体操選手
鶴見修治さん
1938年東京都生まれ、現在84歳。1998年、藍綬褒章を受章。2008年、日本人として11人目の「国際体操殿堂」入り。2016年、2020年東京オリンピック体操競技事前合宿招致アドバイザーに就任

子ども和太鼓 高野太鼓・宗家
大久保春雄さん
1941年新潟県生まれ、現在81歳。日本船舶振興会(現・日本財団)会長・笹川良一氏のそばで長年勤務。その時の退職金を元手に「高野太鼓」を1996年に創設。「体験は宝」をモットーに子どもたちに太鼓を通してさまざまな体験の機会を生み出している

3人それぞれの元気の秘訣とは?

MF(まいふな)●今日は、みなさんがこうして毎日元気いっぱいに過ごされている秘訣をぜひとも教えていただきたいです!

米澤●私は競歩選手として活動していますが、社会活動にも積極的に参加させてらもうようにしています。各地での講演会、セミナー、体操教室など、ご依頼いただいたものは拒まずに、まずはどんどんやらせてもらっています。

大久保●私は太鼓を子どもたちに教えていますが、和太鼓で体幹を使うようになったことはとても大きいと感じています。おかげで転ぶようなこともなくなりましたよ。

鶴見●私は日本体操協会女子競技本部長理事やドッチボール協会、日本オリンピアンズ協会の理事などをさせてもらってきたことから、今もいろんな方との交流があって。みなさんと関わらせてもらっていることでしょうか。Facebookも見たりします。

米澤●あとはね、何でも一人でやらないこと! ご近所さんでも誰でもいいから周りの人に『手伝って』って声を掛けることが大切です。

大久保●それ、私も同じです。自分ではできないことは周りの人にどんどんお願いします。それと、私はスクールガードを18年続けていますが、立って、全方位に神経を使うというのも、身体のためにもいいと思います。

米澤●そして今こそ『自分流の人生』です。「今から、ここから」ですよ! 「五感のフル活動」も大切です。五感が弱ってくるのは認知症の始まりだと思ってます。そのためにも私は電車とかバスでも真ん中の席に座って、敢えていろんな情報に触れられる場所に行き、目と耳をフルに使って世間の情報を得ています。人との出会いも大切にしていますよ!

鶴見●あとは個人差がありますから、人を非難することよりも、まず自分ができることをするっていうのが大事なんじゃないでしょうか。

MF●お三方からこんなお話しが伺えて、とても贅沢な時間でした。日頃からいろんなことを心掛けていらっしゃるんですね。みなさんとお話ししていると、『私ももっと頑張らなくちゃ』っていつも思います。今日は本当にありがとうございました。

 
大久保さんが立ち上げた「高野太鼓」は御滝不動尊で「御滝ソーランまつり」の開催も続けてきました。子どもたちが使う和太鼓を運ぶ際、大久保さんが自らトラックを運転しているのだそうです


2020年1月、80歳で「第40回記念国際・全日本マスターズ陸上選手権大会」M80クラス3000m競歩で優勝し、11連覇を達成。松戸徹市長から「祝 遥かなる米澤超人」と書かれた色紙が手渡されました


オリンピック出場時の鶴見さん。ローマ五輪では個人総合4位、鞍馬3位。東京五輪では個人総合2位、鞍馬2位、平行棒2位という輝かしい結果を残しました

船橋にまつわるシニア街情報

自分がまだシニア世代でなくても、知っておきたい「シニアにまつわる街情報」をお届け! さらに、「いざというとき」「親御さんのことで相談したいなというとき」「自分に何ができるかな?」というときに知っておきたい、地域包括ケアシステムという仕組みもご紹介します。

千葉県内の最高齢は船橋市民!

 千葉県が今年9月15日に発表した県内の最高齢者は111歳。なんとこの方は船橋市にお住まいの女性・松本ひろさん。明治44年9月生まれの松本さんに続いて、男性の千葉県最高齢者は館山市にお住まいの薗部儀三郎(そのべぎさぶろう)さん、110歳。松本さんと同じ明治44年生まれで、11月にお誕生日を迎えられます。

船橋市内に住む100 歳以上の人数は、なんと230 人!

 千葉県が今年9月に発表した県内の100歳以上の高齢者数は3,199人。男女比は男性が378人、女性が2,821人でした。船橋市の100歳以上は230人と県内3位の人数です。たくさんいらっしゃいますね!(2022年9月16日発表時点)

上位5 市町村
1 位 千葉市 452 人
2 位 松戸市 236 人
3 位 船橋市 230 人
4 位 柏市  185 人
5 位 市川市 172 人

敬老の日にもらえるもの

 「敬老の日」になると、以前は市内の自治会からお祝いの品が贈られていたりしましたが、現在は新型コロナウイルス感染症対策を考慮して、船橋市からはお祝い金が振り込まれるようになりました。その年の1月~12月で88歳の方は2万円、100歳を迎えられた方には3万円が振り込まれます。

 また現在は、国からはその年の年度(4月~翌3月)で100歳を迎える方に対し、内閣総理大臣からお祝い状と記念品の銀杯が贈呈されています。

高齢者も暮らしやすい街のための仕組み

 住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らし続けるまちづくりは「地域包括ケアシステム」と呼ばれています。その仕組みの中心にあるのが、「地区社協」や「地域包括支援センター」です。周りに関わるものの代表的なものを図に表してみました。

船橋市社会福祉協議会の会長・若生さんに伺いました

いつまでも元気に過ごすために、必要なことは?

 私は船橋で27年間、民生委員として活動してきました。現在は船橋市社会福祉協議会会長として、市社協(船橋市社会福祉協議会)や各地区にある地区社協(地区社会福祉協議会)の役割などを市民のみなさまにきちんと理解していただけるよう活動しております。
 その中で、私が大切だと感じていることは、「人との関わりを絶やさないこと」です。誰かと出かけられたりすればとても良いですが、そこまででなくても、日頃、玄関先でご近所さんにお会いした際のちょっとした挨拶でもいいんです。
 ご高齢の方の中には、外に出ることが困難な方もいらっしゃるでしょう。そんなときに私がお願いしているのは、その方のお子さん世代に「ご実家に帰省されたら、親御さんの代わりにご近所のみなさんに親御さんのご様子をお伝えし、日頃の目配りをお子さんからご近所さんにお願いしてくださいね」とお伝えしています。
 みなさんがお住まいの地区にある地区社協では、「ミニデイ」や「サロン」といった参加しやすい場があるほか、ボランティア活動の場もございます。お気軽にご参加くださいね。


船橋市社会福祉協議会会長・若生美知子さん。
昭和16年生まれ。昭和51年から船橋市民に。27年間民生委員をし、2016(平成28)年8月、女性初の会長に就任、現在に至る。若生さんが健康のために心がけているのは、できるだけ人と関わりお話をすること。「趣味として続けているスポーツ施設でのエアロビクスが健康の秘訣になっています」

船橋の元気なシニアが集う場所

福祉に関するボランティアが必要な人もやってみたい人も、まずはここへ
船橋市ボランティアセンター

 市社会福祉協議会には、「ボランティアセンター」という機関が設置されています。ここでは福祉に関するボランティア活動をしてみたいという方の相談・登録を行うだけでなく、ボランティア活動をやりたい方とボランティアを必要とする方とのコーディネート(調整)を行っています。 主なボランティア活動の紹介先としては、福祉施設での洗濯物の整理やドライヤーがけ・趣味や特技などを生かした慰問活動・外出の付き添いや話し相手などがあります。このほか福祉に関するボランティア活動を希望される方には、地区社協でのボランティア活動やひとり暮らし高齢者の方のお手伝いなど行う助け合い活動など、各地域での活動先のご紹介もしています。お問い合わせはボランティアセンター(TEL 047-431-8808)まで。

気軽に集える
地区社協サロン


写真はコロナ禍以前のもの。現在は感染症対策で十分なスペースをとって開催されています。8・9月は開催中止となっていましたが、10月から再開。開催日については、各地区社協へお問い合わせを

 市内24カ所の各地区社協では「ふれあい・いきいきサロン」や「子育てサロン」など、さまざまなサロンが開催されています。地域の人が気軽に集える場所となっているサロン。麻雀サロン(写真左)は男性の参加率も高いのだそう。

 地区によって開催内容や日程が異なりますので、どんなサロンがあるかは、お近くの地区社協へお問い合わせください。

歩いたり活動したりでポイントゲット!
ふなばし健康ポイント


船橋市内28カ所(2022年10月現在)に「かざすくん」設置箇所があります。参加方法は3種類。スマホアプリ、活動量計、「すこちゃん手帳」での参加が可能。詳しくは健康政策課(TEL047-436-2413)まで

 市内在住・在勤の18歳以上の方なら、誰でも参加できるポイント制度です。「健やかで幸せな毎日を長く続けていくために、健康づくりを応援すること」が目的となっている事業で、参加者は健康に関する行動(ウォーキング、教室参加など)に対してポイントが獲得でき、500ポイント以上貯めると、もれなく「ち~バリュ~カード」がもらえます。さらに、1,000ポイント以上貯めた方には、貯まったポイントに応じて抽選で素敵な景品が当たります。

市内の「かざすくん」設置マップはこちらのウェブサイトでも閲覧できます

 
   

同じ趣味でつながれる
公民館での各サークル


絵手紙や習字、川柳など、さまざまなサークルがあります。このような作品を作るサークルも。写真は「絵手紙サークル菜の花会」の作品

 公民館では市民団体によるさまざまな活動が行われています。共通の趣味を持った仲間に出会えるチャンス。各公民館に案内用紙が置いてあるほか、公民館の職員に相談してみるのも◎。各公民館のホームページにもサークル情報が出ています。

市内全公民館で開催!
シルバーリハビリ体操


現在は感染症対策で十分なスペースをとって開催されています。8・9月は開催中止となっていましたが、10月から再開。事前申し込み不要で参加可能。開催日については、各公民館へお問い合わせを

 「シルバーリハビリ体操」とは、医師が考案した、日常生活に必要な動作を維持し、健康づくりと介護予防を目指した体操のこと。音楽も使わず、各自のペースで無理なく始められ、いつでも、どこでも、誰でもできる体操です。

 船橋市では2015(平成27)年度より「ふなばしシルバーリハビリ体操」として取り入れ、1回40分ほどの体操となっています。体操指導士、理学療法士、作業療法士、保健師が講師となって開催しています。

耳よりイベント情報
第16回ふなばし健康まつり
2022/11/6(日)10:00~15:00
場所:イオンモール船橋(船橋市山手1-1-8)
「シルバーリハビリ体操」の体験コーナー、健康状態をチェックできる血圧測定 ・体脂肪測定などの測定コーナーも
問合せ先:ふなばし健康まつり実行委員会事務局(船橋市役所健康政策課)TEL047-436-2413

陶芸やヨガなどレクリエーションが多彩
老人福祉センター


船橋市西老人福祉センターの「カラオケクラブ」。喉の筋トレをし、体操で体温を上げ、誤嚥性肺炎などの予防を意識して、市内音楽教室の鳥居明美さんが指導しています。南、東老人福祉センターでも活動があります

 市内には5カ所の老人福祉センターがあります。これらは60歳以上の方が利用できる施設で、市民は無料で利用できます。

 毎月さまざまなレクリエーションが開催され、カラオケや陶芸、ヨガ、社交ダンス、絵手紙など多彩です。温浴施設が入っているセンターもありますよ。各施設の詳細は高齢者福祉課(TEL047-436-2352)へお問い合わせを。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

スポンサードリンク

MyFunaの最新情報はこちらから
関連キーワード