世の中には、食べるのを忘れ、思わず見とれてしまうほど美しさを備えたグルメがたくさんあります。今回は船橋市内で見つけた「美」グルメをご紹介。舌だけでなく、目でも楽しんで、心も満たされましょう!
旬のフルーツを使ったカクテルが味わえるバー
「フレーバーブラスター」を使った「シャインマスカットとローズマリー」のカクテル。見た目がかわいいだけでなく、バブルが弾けるとローズマリーの香りのスモークが広がります。きれいなグリーンのカクテルは、シャインマスカットの甘みとさわやかさのバランスが絶妙
京成船橋駅西口からすぐのビル2階にある「Bar篠崎」。エレベーターを降りると、日常とは違った空間が広がります。落ち着いた照明、美しい重厚な木のカウンター、棚にはさまざまな種類のボトル、磨き上げられたきれいなグラスも並び、外の世界とは隔絶された、隠れ家のような雰囲気もあります。
マスターバーテンダーの篠崎新平さんが、手際よくフルーツをカットしてミキサーにかけ、それを数種のアルコールやシロップなどを次々とシェーカーに入れてリズムよく混ぜ合わせ、グラスに注ぎます。この一杯のカクテルができるまでの、流れるような所作は美しく、見るだけでも楽しむことができます。
最近ではフレーバーブラスターを使ったカクテルも提供しています。グラスをバブルで覆い、そのバブルが割れると香りと共にスモークが広がり、よりファッショナブルに楽しめます。
「イチジクのシェリーブランデーサワー生ハムジャーキーのせ」(1,600円)。自社の畑で育てたイチジクの葉をシェリーブランデーに漬けたものをベースに、自家製フルーツ茶シロップ、レモンジュースを合わせたカクテル。自家製生ハムジャーキーの塩味と甘みのあるカクテルがあいます。フルーツは市内農家から取り寄せるものも
店内はカウンター席とテーブル席あわせて19席。グラスにもこだわり、カウンターのお客さまのグラスが同じものにならないように選んでいるそうです
篠崎さんが自ら船橋市場で仕入れる新鮮な魚を使用した「カルパッチョ」。季節の食材を用いたフードメニューも充実しています
バーが初めてという方も、お酒が強くない方も、お好みに合わせたカクテルを用意しますので、気軽に来てください
篠崎新平さん
住所:船橋市本町1-8-29 FSビル2F
☎047-401-7511
営業時間:月曜~土曜17:00~翌3:00、日曜17:00~翌1:00、祝日17:00~翌1:00
表現力豊かなオーダーケーキを
店内ではギフト用の焼き菓子なども販売
新京成線二和向台駅から徒歩5分、県道57号線沿いに店舗を構える「菓人 KICHISE」。ショーケースには形も色も違うケーキの数々が並び、見とれてしまうほど。中でも同店の自慢は「芸術作品」ともいえる、飴細工やマジパンを使ったバラのデコレーションと共演するオーダーケーキ。オーナーシェフの吉瀬元彦さんの菓子職人としての修行経験から、おいしいケーキを作るだけでなく、立体的な演出も得意としています。
オーダーケーキでは、飴細工やマジパン、チョコなどを使って、バラのみならずカーネーションやリボン、抽象的な飾りなど、さまざまな演出に応じてもらえます。「作品はホームページでも見られますので、参考までにご覧いただき、お電話かご来店でご相談ください」と吉瀬さん。
芸術作品のようなバラがケーキを彩っているオーダーケーキ。オーダーケーキは希望や予算に応じて作ってもらえる。飴細工を使ったオーダーケーキは5日営業日前までに予約が必要となる。価格は4,536円から。バラの飴細工は1輪2,200円
関西出身の吉瀬さんは専門学校卒業後、菓子職人に憧れて洋菓子店で修行していたという吉瀬さん。その後、引き抜きで洋菓子店運営やホテル勤務を経て、妻・浩代さんの生まれである船橋で開業。芸術作品のようなケーキで、人々に笑顔を届けています
同店のスタッフ・木村太一さん(写真上)は今年「千葉県洋菓子作品コンテストデコレーションケーキバタークリーム仕上げ部門」で金賞受賞、グラン・ガトー部門では吉瀬仁彦さんが銅賞に。シェフ・吉瀬さんは若手の育成にも注力しています
「お客様がいついらしても驚きがあるように、ケーキの形、色、並べ方などにも配慮しています」と吉瀬さんは話します。夏季限定でメロン1個を丸まる使用した「まるごとメロン」も同店人気商品のひとつ。毎年8月は若手が自由に作って販売し、その売上高を競う「店内コンペ」もこっそりと開催されているのだとか
ご希望のケーキなど、お気軽にご相談くださいね
スタッフのみなさん。後列左から2番目がオーナーシェフ・吉瀬元彦さん
住所:船橋市咲が丘4-1-2
TEL:047-447-8833
営業時間:10:00~18:30
定休日:水曜、不定休あり
駐車場:あり
すだちづくしの贅沢パフェを駅ナカで
すだちパフェ(1,100円)。1個分をまるまる使ったすだち、すだちジュレ、すだちシャーベット、ブランマンジェ、ホワイトチョコクランチ、キャラメルナッツ、ティラミスクリーム、バニラアイスを使用。トップのすだちの皮とピスタチオをまぶした飴細工がアクセントになっています
西船橋駅構内にある「CAFE DULCET」は今年2月にオープン。「食べるを楽しむ駅ナカカフェ」をコンセプトにコーヒー、紅茶とスイーツを提供しています。
SNSでは、看板メニューのパンケーキに加え、パフェなどの写真投稿をする人も多く、なかでも7月から登場した「すだちパフェ」は注目を浴びています。ビジュアルを引き立てる飴細工やゼリーにも、すりおろしたすだちの皮を使用した香り高い一品は、すだちを使った珍しいスイーツというだけでなく、甘味と酸味の絶妙なバランスで、見た目にも楽しめます。
ドリップコーヒーは5種類あり「すだちパフェには、エチオピア ゲシャビレッジ農園(900円)が相性抜群です」と店長の戸﨑さん。
こだわりのコーヒーは山口県の人気店「DEARROAST」を運営する高城翔伍さん監修のもの。高城さんのコーヒー目当てに山口県まで訪れる人もいるという
店内には乗り換え途中の休憩で利用する人や、スイーツ目当てに訪れる子連れ客の姿も多い。駅ナカにあるため、利用には入場券の購入か、交通系電子マネー利用で同額が差し引かれます。入場券は2時間有効
ドリンクとサンドイッチはテイクアウトもできます。ぜひお立ち寄りください!
店長・戸﨑諒人さん
住所:船橋市西船4-27-7 ペリエ西船橋3階
☎047-436-8802
営業時間:8:00~21:00( LO20:30)
定休日:なし
駐車場:なし
ソース使いが絶妙。フレンチをベースとした創作料理
「鮎のコンフィー実山椒とクレソンのソース」(980円)は、鮎を燻製にした後、油でじっくりと煮るコンフィーに。艶のあるカラメル色の鮎は美しいだけでなく、骨まで食べられるほどカリッと仕上がり、実山椒とクレソンのクリーミーなソースとの相性抜群
船橋中央図書館の近くにある「ECURIE」。都内のフランス料理店などで30年近くシェフとして活躍していた渡邊浩一さんが、約4年前にオープンしたビストロです。シックな色合いの店内は、落ち着いた雰囲気。カウンター席からはキッチンでシェフが調理する姿を見ることもできます。
素材の味を最大限に引き出すための労力を惜しまない渡邊さんの料理は、時に時間がかかることもありますが、提供された料理を一口食べると、待っていた時間を忘れてしまうほど。季節限定の「鮎のコンフィー実山椒とクレソンのソース」も、燻製にした鮎を低温の油でじっくりと煮るので少し時間はかかりますが、艶のあるカラメル色に美しく仕上がり、実山椒のグリーンが華やかさを演出。渡邊さんは見た目も楽しめるようにと、色合いも意識しながら、自家製ソースをそれぞれの料理に合わせているそうです。
「脂が上品でさっぱりとした旨味がある」という岩手県産の「佐助豚」を使った「佐助豚スペアリブ」(1,200円)。炭火焼きで素材の表面を一気に焼き上げるので、肉汁を外に逃がさず、外はパリッと中はジューシーな仕上がりに。炭火による燻煙効果で、香りも香ばしい一品。匝瑳市の有機農家「熱田農園」から取り寄せている野菜が、彩をそえています
蟹が丸ごと一杯のっているパスタはインパクト大!
店内はカウンター6席とテーブル席8席があり、2人用の個室も。ランチは「佐助豚のハンバーグ」や「本日のおすすめランチ」(1,050円~)など
メニュー以外の裏メニューも用意していますよ。料理に合うワインもそろえてお待ちしています
シェフ・渡邊浩一さん
住所:船橋市本町4-37-19ツガマンション1階
☎047-411-8302
営業時間:11:30~14:00(不定休)、17:30~23:00(日曜・祝日22:00まで)
定休日:水曜
季節感あふれる料理と演出でおもてなし。目でも楽しい飾り包丁にも注目
「稲荷屋」の伝統であり自慢の一品がうなぎ料理。備長炭でふっくらと焼き上げたうなぎに、継ぎ足しで受け継いできた秘伝のタレが絶妙に絡んだ「うな重」は伝統の味。「うなぎ旬菜膳」(8,250円)は旬の酒肴、お刺身、うな重、肝吸い、香の物、デザートがつく
創業は慶応元年、江戸時代から続く「日本料理 稲荷屋」。
「特別な日にご利用いただくことが多いため、料理だけでなく、空間や景色など全体を通して、特別感を感じていただけるように気を配っています」と話すのは、6代目店主・石井文博さん。法事や顔合わせなどの特別な日、特別なおもてなしをしたい時は数寄屋造りの離れの個室で過ごし、友人や家族とカジュアルに過ごしたい時は、テーブル席もあるレストランで落ち着いた時間を過ごせます。
最近では飾り包丁を得意とする調理人・根本さんの演出が料理に彩りを添えることも多いのだとか。「笹切りをきっかけに笑顔が生まれたり、会話が弾んだりと、みなさまにたいへん喜んでいただいております」と石井さん。料理だけでなく、五感をフルに使った「おもてなし」を感じられる空間となっています。
上は鱧(はも)料理を提供した際の飾り包丁。ニンジンやきゅうりで、蝶や扇など、和のアイテムが華やかさを演出
根本さんが趣味で作った作品の数々。葉を半分に折り、左右対称に切り込みを入れ、開くとこのような図柄が現れる
半個室となっているテーブル席。料亭の席からは手入れの行き届いた庭園が臨める
日本料理の美しさにもぜひ触れていただきたいです
(右から)店主・石井文博さん、調理人・根本雅翔さん
住所:船橋市本町1-12-12
☎047-433-3131
営業時間:11:30~14:00、16:30~22:00。日・祝日は21:00まで ※L.O.は閉店30分前
定休日:水曜
駐車場:なし
厳選した地元食材を使用 塚田で味わう本格イタリアン
「前菜盛り合わせ4種」(1,600円)。お皿全体を使って華やかに盛り付けられています。季節によって内容は変わるので、旬の味が楽しめます。「前菜盛り合わせ6種」の用意も
東武アーバンパークライン・塚田駅から徒歩2分の場所にあるイタリアンレストラン「PerOra」。都内で約20年間経験を積み重ねたオーナーシェフの早崎一輝さんが、地元である塚田に3年前にオープンしました。
早崎さんは地元の食材にこだわり、野菜は地元農家から、魚介類は船橋市場で主に仕入れています。メインの食材と共に旬の野菜と自家製ソースを彩りよく盛り付ける一品は、キャンバスに描かれた絵画のように美しく、テーブルの上が一瞬にして華やぎます。
デザートにも力を入れ、地元の「奈良たまご」を使った濃厚プリン「奈良たまごのクレマコッタ」や旬のフルーツを使ったデザートもあるので、季節ごとに楽しむことができます。「お客さまの笑顔が何よりもうれしい」と話す早崎さんの料理が、心もおなかも満たしてくれます。
「いちぢくのタルト」は、ささーっと絵を描くようにソースが施され、センスよく盛り付けられています
「イタリア産ブラータチーズと自家製スモークサーモン・オレンジのインサラータ」(1,600円)。メインの味が分かるように、塩味、酸味、甘味、苦味、旨味のバランスを考えながら料理しているそうです
お子様連れでも、お一人様でも大丈夫です。お気軽にお越しください
オーナーシェフ・早崎一輝さん
ブルーとグレーの壁に木目調のテーブルが配置され、落ち着いた隠れ家的な店内。2人掛テーブルが5卓とカウンター6席。席数が少ないので事前予約がおすすめ
住所:船橋市北本町2-44-12第3金子ビルS1 ☎047-779-4562
営業時間:火・日曜・祝日=18:00~22:00、水・木曜=11:30~14:30 、18:00~22:00金・土曜・祝前日11:30~14:30 、 18:00~23:00
定休日:月曜、第2日曜(月曜が祝日の場合は営業、翌日休み)
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください