各専門分野で船橋の街づくりにおける第一線で活躍されているみなさんに、船橋の街づくりにおいてどのように関わっていらっしゃるのか、直撃インタビュー!各分野のお仕事とはどんなものなのでしょうか?
船橋市ソーシャルワーカー 連絡協議会 会長 橋本さん
船橋市出身。千葉大学卒業後、介護保険制度設立調査経験を契機に「船橋総合病院」に入職。現在同院と「船橋総合病院附属あい在宅クリニック」に勤務。2018年船橋市ソーシャルワーカー連絡協議会会長就任。船橋在宅医療ひまわりネットワーク役員。ふなばし神経難病サポートネットワーク役員。社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員、公認心理師
ソーシャルワーカー(SW)連絡協議会の活動
・SW相互の連携強化を図りながら、関係機関との連携を深め、地域福祉等に貢献すること
・患者利用者の相談から地域の課題を見つけ、市民が安心して暮らせるような仕組みを作ること
船橋市の医療・介護・福祉機関に勤務するSWが集まる同連絡協議会。左から副会長の塩原貴子さん(フェルマータ船橋)、会長橋本さん、研修部の村井裕子さん(セコメディック病院)、監事の末永薫さん(船橋中央病院)
MF●「船橋市ソーシャルワーカー連絡協議会」とは、どのような組織でしょう?
橋本さん●1995(平成8)年に発足。病院や介護施設など40施設に所属するソーシャルワーカー(以下SW)140人が会員です(令和元年時点)。SWは、医療・介護・福祉等の分野で相談員として支援を行い、その多くは社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格を有しています。
医療・介護・福祉機関に所属するSWの資質の向上、会員相互の連携強化を図り、地域福祉等に貢献することを目的に設立しました。
千葉県内初の、市単位で設立されたSWの職能団体だと聞いています。これは船橋市が中核都市で医療、介護、福祉機関が充実していることと、そこで働くSWの志の高さを表していると思います。
関連組織との連携による支援活動
MF●活動内容を教えてください。
橋本さん●例えば「高齢の親が倒れ介護が必要な状態になったら、いつ何をどのように考え対応すればよいのか?介護離職?施設利用?転院?」「会社員が倒れたら職場の対応は?復職に向け必要なことは?同居の子どもの世話は?」など人生何が急に起こるかわかりません。SWはこのような多岐に渡る相談に対応し、更に同じ内容で悩む人が複数いれば、それは制度や地域の課題かもしれないと考え、会員同士共有します。そしてその解決のために、市内の関係機関や行政等と連携し、多職種皆で医療・介護・福祉によるセーフティーネットワークづくりに取り組んでいます。
船橋市には、船橋市在宅医療ひまわりネットワークや、ふなばし神経難病サポートネットワーク、船橋地域リハビリテーション協議会など、多職種が参加するネットワークが複数あり、皆が船橋市地域包括ケアシステムに貢献しようと努めています。
船橋市医師会、船橋市歯科医師会、船橋市薬剤師会、船橋市介護支援専門協議会など、さまざまな職能団体との交流により、「困ったらすぐ相談、解決」ができることが心強く、船橋の強みだと思います。私たちの連携の円滑さは、市民の皆さまへのサービス向上につながると考えます。また、SW業務の質の向上、次世代育成のための研修にも力を入れています。
コロナ禍で複雑化する相談も利用者に寄り添いながら地域福祉に貢献
MF●今回のコロナ禍で活動されたことはありますか?
橋本さん●医療・介護・福祉に携わる職種として常に感染対策に努めてきましたが、新型コロナウイルスの流行により、入院退院転院に伴う事柄、生活支援、介護生活の維持など医療・介護・福祉におけるあらゆる事柄の見直し、再構築が必要となりました。
また、利用者・市民からの相談内容も複雑化しました。そこで会員同士何が課題か、どのように向かうべきか、地域の社会資源の見直しと意義について知恵の共有をしました。各職場で知恵を生かし、円滑な入院退院転院支援、介護サービスの利用支援、医療・介護・福祉サービス利用に関する意思決定支援、行政との連携による生活困窮者相談支援、働く職員を支える職員相談活動などがありました。
MF●今後の課題や目指す活動について教えてください
橋本さん●船橋市の医療・介護・福祉機関にSWがいて、利用者に寄り添い共に考える。そして多職種皆が連携し、利用者を支えています。この仕組みを更に充実させることが、「利用者・市民が船橋市で生まれ最期まで安心して暮らせること」につながる、私たちSWの使命だと考えています。最近特に、働く人を支える産業保健分野での活動も求められています。
SWが相互に支え合い、関係機関と連携し、地域福祉に貢献する使命を果たすための職能団体として、これからも活動して参ります。
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