2021年10月01日 配信

各校ともに特色が違う市内の小学校。市内の小学校を巡りながら、各エリアの特徴も発見していきましょう!

高根小学校


外壁を塗り直し、屋上の防水も施し、一新した校舎。かつての名残で校舎は大きく、教室数も多数。図工室、音楽室、ランチルームなどとして広々と使え、密が生まれない環境になっている

 今年10月で創立137周年を迎える、歴史と伝統のある高根小学校。かつて1000人近くいた児童数は現在179人。2年生だけ2クラスで、他学年は1クラスのみになる。学区は高根町、金杉町、緑台、新高根、金杉。

 教頭の室正太郎先生は、「本校は179人と人数が少ないですが、その分子どもたち同士の仲もよく、教師との距離が近いのが魅力です。子どもたちに『高根小の魅力は?』と聞くとほとんどの子どもが『人数が少なく、すぐ仲良くなれるところ』と答えてくれます。また、米作りも高根小の魅力と感じている子が多いですね」と話す。

 同校の南側の水田は、地域の方の好意で使わせてもらっている土地で、1反の広さがあります。昭和60年から毎年、地域の農家の方による指導の下、児童が種まきから田植え、草刈り、稲刈りまで、米作りの体験活動を行ってきました。今年で37年目になります。高根小学校を卒業している農家の家庭の児童も多く、3世代が高根小学校に通っているという家庭もあるとのこと。地域住民が一丸となって学校の米作りのサポートに関わっているといいます。「地域の方々のご協力は本当にありがたく、大変感謝しております」と室教頭先生。これまで、米は「もち米」の栽培だったが、「来年度からはうるち米にします」とも。

 また、校内には「ふるさと資料室」という部屋があり、周辺地域の方々から寄付された、主に昔使っていた米作りの道具などが展示され、市内には珍しく、米との関わりが深いのも特徴です。

これぞ、高根小の伝統!全校児童で米作りの工程をトータルで体験

毎年地域の農家の方々と全校児童で米作りをする。今年度は、感染防止に努めながら、全校児童で田植えを行い、草取りや稲の観察など各学年が共に協力をしながら取り組んできた。収穫は本来は密を避けるため学年を分け「稲刈り」をする予定だったが、5年生と6年生で時間を分け、他学年は稲刈りの映像を視聴するという形にした。児童はこの活動を通じて米作りの興味関心が高まったのち、収穫した米を給食で味わう。
「米の収穫体験を通して、農業や収穫の喜びを身近に感じてもらい、地域の方々への感謝や地域への理解を深めてほしいと思います」と室教頭先生。


収穫した米は「高根米」と名づけ、学校バザーなどで販売する

4 月は苗床と畔作り

米作り指導者の指導により、苗床を作り(写真上)、畔作り(写真下)を体験

田植えも、稲刈りも地域のみなさんに支えられて

写真上は、5月に全校で田植えをした時のもの(写真は6年生)。下は昨年の稲刈りの様子。1・6年
生、3・5年生、2・4年生の仲良し学年で行い、児童が鎌を使って刈り取った(写真は3・5年生)。

図書室を市民に開放する「市民図書室」

西側校舎1階部分にあるのが、市民図書室。毎週水曜、土曜及び日曜を市民に開放している。学校にあるからといって児童書だけではなく、新書から小説、趣味実用書、娯楽書など幅広い分野の本や雑誌がそろう。奥に見えるのはコンバイン!

農家の人たちが使っていた道具を展示する「ふるさと教室」

農家の人が使っていた道具が春夏秋冬でゾーンを分けて展示されている。生活に関わる道具や、「高根村のあゆみ」などの紹介ブースもあり

リクエストにも応じてもらえる給食

給食委員会がリクエストを集計。実際にメニューに取り入れられる

子どもたちのあそび場「緑台中央公園」

「船橋グリーンハイツ」に隣接する公園。緑は多く、大人は散歩に、子どもには遊具があり、近隣の市民が楽しめる公園となっている。高根小に通う子どもたちもよく利用しているというが、金杉小、高根東小も近いので、各学校から児童が集まる公園となっている

記者が感じた高根小学校と地域の特徴

◎児童数は少なくて驚いたが、先生の目が行き届き親は安心だろうと思った。
◎「ふるさと教室」に展示されている道具が、郷土資料室さながらで驚いた。地域の方々の伝統と思いを代々受け継いでいこうという学校の思いも感じた。
◎先生と児童の交流が身近でアットホームな感じでほほえましかった。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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