2015年04月01日 配信

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この人に聞きました!

厚生水産株式会社冷蔵製氷部長
佐伯光夫さん

◆築地に負けない魅力あふれる市場づくりを

当社は、市場内に冷蔵冷凍施設を持ち、この管理運営を行っている会社です。もとは船を持って漁をしていた漁師なのですが、おがくずで車エビを生かす特許を取得。冷蔵庫や冷凍庫の設備を県内でも早い時期に持つに至ったのです。

私は、市場に関係する仕事に就いて55年、おかげさまで様々な市場を見て回ってきました。船橋市場は、開設当初から高度経済成長に合わせ、右肩上がりに取扱高を伸ばしてきました。待っているだけでもお客さんが買いに来てくれる時代だったのです。しかし、昭和62、63年を境に取扱高が減少傾向になってきました。築地市場にニーズは集中し、当市場だけでなく千葉、柏も近隣の市場は軒並み衰退に向かっていきました。スタート時に水産仲卸組合118店でスタートした当市場の水産仲卸も現在は50社前後、今後予定されている築地市場の豊洲移転で大きく水をあけられるであろうことは目に見えています。

◆船橋市場ならではの特色を打ち出して

当社の施設は当市場内に約5000トンの保管能力を有している冷凍・冷蔵倉庫。しかし、現在場内の荷だけではこの稼働能力の30パーセント程度しか満たせていません。場外も合わせてようやく60~70%。当市場の取扱いを増やしていくためには、日本一の水揚げ量を誇る銚子漁港の水揚げを船橋で全て止めるくらいの思い切った施策が必要です。また、船橋漁港ではスズキが日本で一番の水揚げを誇りますが、この取り扱いも築地や名古屋に持って行かれています。

全国的に見ても中央市場(ともに地方市場に転換)が二つある県は少ない。水産だけでなく青果や酪農も全国随一という生産地を背後に持っているので市場です。流通が自由になった現代において、市場の果たす役割が変わるべきだと思います。例えば、仲卸一社では対応できない大きなスーパーマーケットの案件を組合で受注するなど、市場の水産・青果・関連が三位一体となって船橋市場ならではの特色を発信していくことが必要です。

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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