2024年01月29日 配信

コラム
地域でお金を回すこと vol.44

地域が持つ当たり前の価値

 2024年元旦、石川県能登地域を中心に大きな地震が発生。この原稿を執筆している時点では未だ被害の全容がつかみきれていません。

 船橋で支援物資を募集し、いち早く被災地入りした復興支援団体「チームバットマン」の共同代表KOUSAKUさんは建物の崩壊や失われる命を前にして「日本の大切な伝統文化が絶滅してしまうのではないか」と危機感を募らせています。何十にも及ぶ複雑な工程をそれぞれの技術に長けた職人が分担して行い誰が見ても見事な製品となる「輪島塗」。この工場や問屋が今回の震災で大きな被害を受け、再生・再開が難しい状況だというのです。

 災害が起きてすぐの「初期段階」には救助やインフラの復興と同時に金銭や物資を送る復興支援も欠かせないものです。しかし、次の段階ではその地域ならではの産業・文化振興が地域外からお金を持ってくるために必要になってきます。

 私たちの地域にも言えることですが、船橋市や千葉県にはどんな特徴があって、何を目的に人がやってくるのか?それを見直す必要があります。インフラ整備は行政主体で行われることが多いです。一方、文化や産業、その町に住む人の営みなど「地域性」は私たち民間が主体となって育てていくものです。

地域を育てるのは人のつながり

 現在、企業の寿命は23.3年と言われているそうです。ちょっと前までは企業の寿命は30年なんて言われていましたが、いま一つの産業や事業の寿命は10年とも5年とも言われています。

 転職はもちろん、「新卒で入社して30歳までにいくつかの会社を経験してきた」という方も増えてきました。そんな時代に、「人生の大半を仕事」に費やすことは最適な判断でしょうか?「家族との時間」や「趣味の時間」といった「地域で過ごす時間」を失ってしまうことは、人生の満足度を下げる可能性があります。

 人生の多くを会社(仕事)で過ごしていた昔と比較して、複数の会社を渡り歩くことが増え、同時にいくつかの会社に勤務することも当たり前になってきた現代、仕事の中身や取り組み方を見直し、仕事にかける時間をコンパクトにして、短い時間でより多くの成果を出すことで効率よく時間を使うことに注力するタイミングなのかもしれません。

 日本は地震大国です。いつ災害がやってくるかは誰にもわかりません。生活や自己成長のために仕事は欠かせないものです。だからこそ、人生の満足度を高めるためにも、仕事への取り組み方を見直すことや地域との関わり方の見直しが求められていると感じるのです。

この記事を書いた人
株式会社myふなばし・株式会社フィット 代表取締役 
船橋経済新聞&外房経済新聞 編集長
市場カフェ マスター
一般社団法人船橋市観光協会 
包括地域プロデューサー
山﨑健太朗

Twitter(@ MyFunabashi
ほかにも、さまざまな情報発信をしています!
★YouTube「やまけんちゃんねる」山﨑が船橋市内中心に活躍している経営者をゲストに呼んでインタビューしています
★note「やまけん
★ブログ「主婦と高齢者で地方活性化を実現する編集者・ライターという働き方

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

スポンサードリンク

MyFunaの最新情報はこちらから
関連キーワード