2024年01月01日 配信

コラム
地域でお金を回すこと vol.43

地域が持つ当たり前の価値

 市立船橋高校の陸上部女子が12月24日に京都で行われる全国高校駅伝に8年ぶり20回目の出場を決めました。まいふな編集部は船橋市場の中にあるので通勤の際、陸上部が海老川ジョギングロードを走っている様子を間近で見ているので我が子のことのようにうれしく感じます。

 しかし、市船は公立高校なので全国大会出場にあたっての交通費や滞在費を学校側で全て用意するのは厳しく、数百万円が不足しているそうです。昨夏、野球部が甲子園に出場、サッカー部をはじめ各部が揃ってインターハイ出場を決めましたが、数千万円の遠征費ねん出に苦労したと聞いています。理事会や後援会、OB会など組織ぐるみでの寄付集めの仕組みが整っている私立高校と比較すると、公立高校は普段からの寄付金集めがやり難い組織体系なのかもしれません。それでも、地域を代表して全国大会に出場し「船橋」の名前を広めてくれるのですから何かしらのお手伝いをしたいものでもあります。

地域の中で起きている課題

 地域の中で起こっている様々な社会課題は地域が連携することで解決できるものが多いように感じます。先の市船陸上部やインターハイ出場の寄付でも一人が数千万円を継続して出すのは難しいですが、1万人が1000円ずつ寄付できたら1000万円になります。子ども食堂を約2年運営してみてわかったのは、一人のお母さんが毎日家族5人の食事を作るのは大変な作業ですが、5人のお母さんが一緒になって5家族分の食事を作ると「楽しい」そうです。皆で一緒に和気あいあいと調理することで毎日している「ちょっと大変な作業」は日常の中の良いアクセントになり、生活に潤いを与えてくれる存在になるそうです。仕事でも同じことが言えそうです。一人で抱え込むととても大変な仕事でもみんなで分担するとその共同作業自体が「アクティビティ」となり、作業を終えた後、連帯感が生まれることもあるでしょう。

 プロスポーツの応援はみんなで楽しみながらチームの運営を助けているとも言えます。チケットを率先して購入し、スポーツ観戦をみんなで楽しむことでチームの活動を応援しています。選手の成長や試合の行方に一喜一憂し、その瞬間を共有することで応援者は一丸となってチームの苦難に対抗することもあるでしょう。地域が一体となって取り組むことができたなら…市船のような公立高校の部活動支援も、一見すると解決困難な地域課題も解決の糸口が見えてくるものなのかもしれません。まいふな編集部は地元企業の皆様に支援していただき16年経営してこられました。同じような仕組みを地域で創り上げることができたら…船橋市は社会課題を解決する「ソーシャルビジネス」先進地域になるのかもしれないですね。

この記事を書いた人
株式会社myふなばし・株式会社フィット 代表取締役 
船橋経済新聞&外房経済新聞 編集長
市場カフェ マスター
一般社団法人船橋市観光協会 
包括地域プロデューサー
山﨑健太朗

Twitter(@ MyFunabashi
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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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