2022年11月30日 配信

コラム
新型コロナの先にあるもの vol.32

子ども食堂開催の目的は?

 船橋市内では、現在26カ所の子ども食堂が運営されています。開設準備中の子ども食堂もあり、今後も開設が増えていくことが想定されています。私たちが取材した記事では、2016年8月に高根台で開催された「おむすび食堂」が最初。市内での初開催は、2016年4月に北習志野で「カフェウフ」さんの「キタナラ子ども食堂」だったと記憶しています。その後、浜町商店会でも開催され、着々と子ども食堂が増えてきました。

 子ども食堂が増えていくにあたって共通の課題が見えてきて「課題共有、開設支援」などを目的に子ども食堂はネットワーク化することに。2017年11月にはネットワークとして初の顔合せ及び勉強会を開催。この時は7つの子ども食堂が参加しました。この頃の子ども食堂は、「食材確保(資金確保)」「開催場所の確保」「ボランティアの確保」という3つの課題を常に抱えていたように感じます。そして、子ども食堂の役割は、開設当初の「子どもの孤食を無くそう」「栄養の取れた食事を子どもたちに提供しよう」というものから徐々に進化し、「高齢者含めた孤食」「社会的弱者(高齢者、ひとり親世帯、外国人、障がいなど)のコミュニティからの孤立」なども含めた課題解決に向かっていくようになってゆきました。さらに、子ども食堂は増え続け2019年、コロナ禍を迎えます。

コロナ禍に進化する子ども食堂

 コロナが蔓延すると子ども食堂は対面会食を一時的に封じられました。フードドライブ、フードバンクとの協力体制を強化し、食材配布形式「フードパントリー」の色を濃くした食堂、対面での会食がダメならば…と、「弁当配布」にした食堂。「コロナ禍だからこそ孤食を増やさないようにしたい」と、消毒・管理を徹底して予約制にした上で「対面会食」を続けた食堂も。こうした困難を超えて2022年現在、子ども食堂は26カ所に。応援してくれる企業も増え、食材や寄付も徐々に集まるようになってきました。ボランティアも近隣主婦だけでなく学生、テレワーク推進企業に勤める会社員、フリーランスで働く方々など多様に。

 しかし、子ども食堂開設が増えてくると、また新たな課題が浮かび上がります。子ども食堂の開催日は土日が多く、開催される地域も人口集中地域が多くなります。過疎地域での開催、市内55小学校、27中学校の各学区でのバランスの良い開設も望まれます。また、「平日開催はできないだろうか」という声も。当然新たな、人材や食材、資金、開催場所の問題も出てきます。継続して子ども食堂を運営するためには企業や行政からの補助金・助成金・寄付など支援制度を効率よく情報収集することも必要です。当然、事務局の役割も重要になります。

 私たちの住むこの地域にはさまざまな地域活動があります。その担い手の一人になって地域に参加してみませんか?

この記事を書いた人
株式会社myふなばし代表取締役 
一般社団法人船橋市観光協会 
包括地域プロデューサー
山﨑健太朗

Twitter(@ MyFunabashi
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★YouTube「やまけんちゃんねる」山﨑が船橋市内中心に活躍している経営者をゲストに呼んでインタビューしています
★note「やまけん
★ブログ「主婦と高齢者で地方活性化を実現する編集者・ライターという働き方

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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