2023年07月30日 配信

船橋中央病院が初の公開医療講座


海神公民館で行われた公開講座の様子。「骨粗鬆症」は死に直結するくらい怖い病であることが説明された。体操では参加者も一緒に体を動かした

2018年、骨粗鬆症の予防と改善を呼びかけるチームを結成

 船橋中央病院(船橋市海神6)が6月29日、同院では初となる公開医療講座を実施し、会場となった海神公民館の講座に約60人の参加者が集まりました。

 講座のタイトルは「骨の健康生活はじめませんか」。当初の予定では定員30人のところ、実際には約60人が参加。講師は、院内の職種を超えたメンバーで結成された「骨粗鬆症リエゾン委員会」から整形外科・山下正臣医師、歯科口腔外科・鈴木理恵医師のほか、理学療法士2人が登壇し、約1時間半の講演となりました。

 同院は1949(昭和24)年に「社会保険病院」として開院、2014(平成26)年に独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)に移行し、現在登録ベッド数は399床、18の診療科があり、船橋市の地域中核病院です。

 そんな同院では2018(平成30)年4月に「骨粗鬆症リエゾンサービス」の提供を開始。同サービスは、大腿骨近位部骨折(股関節の骨折)と脊椎椎体骨折(背骨の骨折)で入院した患者を対象に、骨粗鬆症マネージャーを中心にして医師及び多職種のメディカルスタッフが連携しながら、包括的に骨粗鬆症の予防と改善および次の骨折防止を目的とした取り組みを指しています。

骨粗鬆症の怖さと予防を伝える「骨粗鬆症リエゾン委員会」

 「骨粗鬆症リエゾンサービス」の「リエゾン」とは、連絡・連絡係・つなぎと訳されるフランス語で、リエゾンサービスはコーディネータ(骨粗鬆症マネージャー)が中心となって実施するサービスのことだと山下さんは話します。

 2021年10月には院内に「骨粗鬆症センター」を設置。センターに在籍するメンバーは多職種で、整形外科医師、代謝内科医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、歯科衛生士、医療ソーシャルワーカー、事務員が在籍。連携を取りながら、まだ骨折していない患者に対しても、必要な人には薬の処方や、食習慣、運動習慣の見直し・指導、栄養や運動指導などをすることにより、最初の骨折を防ぐ1次骨折予防ができると考えています。

 「こうした取り組みで、この地域における再骨折予防に加え、最初の骨折を少しでも防ぐことができればと、職員一同これまでの経験を活かし一生懸命診療していく覚悟です」と山下さん。

 今回の公開医療講座以外にも、今後は一般市民向けにさまざまな働きかけもしていく予定だと山下さんは話します。


「骨粗鬆症センター」は地域のクリニックとも連携し、治療を継続していくことを目指している

取材協力
独立行政法人地域医療機能推進機構
船橋中央病院
整形外科医師
山下正臣さん
TEL047-433-2111
 
 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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