2023年05月01日 配信


「カフェシンシア」で昨年11月に開催した「認知症に優しい街づくり」。「初めての大きなイベントに、ドキドキだった」と松本さん

2022年から活動を開始市内に住むママが立ち上げ

 市内に住み、現在は都内の医療機関で勤務している松本直子さんは、2022年5月、船橋市内で「むねあかどり」としての活動を開始した。当初は北習志野にある子育てママの憩いの場にもなっている「Cue」でのママたちのお話し会などを開催。続いて11月に開催したのが、薬円台の「カフェシンシア」での「認知症に優しい街づくりむねあかどり」というイベントだった。同イベントでは船橋市地域包括ケア推進課の協力で「認知症サポーター養成講座」を取り入れ、さらには松本さんの知人らの協力で介護について話すゲストスピーカーも登壇するイベントを開催し、約30人の参加者が集まった。その後も市内各所で「手話」を取り入れたイベントや「不登校」について話す会など、仲間とともに多岐に渡るお話し会を開催している松本さん。こうした活動のきっかけは、松本さんの母親の在宅療養と看取りの経験が大きかったという。

人生観を変えたきっかけは母の在宅医療と看取り

 松本さんは母の病から在宅療養と看取りを経験。その際、在宅緩和ケアの職員による心のこもった支援に感銘を受け、医療事務で勤務していた松本さんは介護の世界の勉強を始める。日本福祉大学通信教育部で勉強し、社会福祉士主事任用資格を取得。病院勤務が休みの日には介護現場でも働き、すきま時間では船橋市の軽度生活援助員やホスピスでのボランティアなど、意欲的に介護についても学んできた松本さん。今も病院勤務を続けているが、「『もっと早く知っておけばよかった』と思うことも多くあった。それに世の中にはいろんな生活をしている人たちがいる。隣の人がどんな生活をしているかを知れたら、もっと優しい世の中になるのではないか。自分が『地域のハブ』となって、いろんなことを伝える場を生み出す人になってみよう、と活動をスタートさせた」と松本さんは振り返る。

市民公益活動公募型支援事業として、活動の輪を広げる

 今年2月、「むねあかどり」の活動は船橋市の市民公益活動公募型支援事業として採択された。これを受け、今年の秋には「認知症による徘徊」についてのイベントを実施予定だという。「高齢者や認知症、障がいについてなど、もっとみんなの理解がある社会になれば」とも。

 現在は4月30日に薬円台公民館で開催する映画上映会に向け、仲間とともに準備中でもある。映画は、「起立性調節障害」(朝起きられない病気)の女子高生が、自身の体験をもとに高校生人で作った映画「今日も明日も負け犬。」。午前と午後の2部上映で、高校生以下は無料で鑑賞できるものとなる。

取材協力

むねあかどり
代表松本直子さん
メール muneakadori@gmail.com

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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