2023年05月01日 配信

市内にある「ここって、なんだろう?」に探検隊が突撃!
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今回は来たのは、4月3日の船橋漁港。何やらにぎわってるぞ?

 4月3日の船橋漁港には朝から、いつもと様子が違う。何やら華やかで、人も集まっています。船には大漁旗が掲げられ、紅白の幕も出ています。

 しばらくすると、神事がはじまり、船の上では神楽舞まで。さて、これはいったい何をしているのか?!

江戸時代から伝わる海の安全と豊漁を願う「水神(すいじん)祭」

 行われていたのは、江戸時代から伝わってきた伝統的なおまつり「水神祭」でした。

 船橋漁港内に係留した漁船は大漁旗をはためかせ、船橋市漁業組合の人たちなど、関係者が集まっています。

 これは、冬の漁が終わり、旧暦3月1日にあたる4月3日を春の漁が始まる節目とし、毎年、雨でも悪天候でも、4月3日に開催するのが慣わしとなっているのだとか。

どんなことが行われるのか?

 まず、船の上で神事が行われました。神様を迎えるための儀式「修祓(しゅばつ)の儀」や「降神の儀」のあと、神様にお供え物を添えます。その後、神様へ感謝の言葉を伝え、四方のお清めが。その後、漁協関係者や来賓による「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」が執り行われると、そのまま船上で「神楽(かぐら)」が始まります。

市指定文化財(無形民俗)でもある大神宮の神楽(かぐら)も 

 市指定文化財として登録されている「大神宮の神楽」は全部で9座あるそうですが、水神祭では4座が奉納されます(コロナ禍では神楽は中止していました)。面をつけずに鈴で舞台を清める「巫女舞」、猿田彦命が神様を舞台へ案内する「猿田舞」、蛭子(恵比寿)と宇受売(うずめ)が交互に舞う「蛭子舞」、悪さをする青鬼を山の神(鍾馗)が追い払う「山神舞」という順番。

 山の神が青鬼を追い払うと見物客らに餅がまかれ、神様を見送るために「昇神の儀」を執り行われました。その後、神職と漁協関係者は船で沖へ出て、升に入った五穀を巻く「種まき」をして、水神祭は終了しました。


特別な並び方で船が並び、各漁船に大漁旗が掲げられている年も。2017年撮影


船上で行われる神事。2023年撮影

 
4月3日が雨天の場合は屋根のある荷解き場で行われたことも(2014年)。コロナ前までは一般見物客も大勢集まり、見物客に向けて餅がまかれた(2012年撮影)


来賓用の船からあいさつをする松戸徹船橋市長。2023年撮影

 
久しぶりに船上で行われた「神楽」。上は蛭子(えびす)舞、右がみこ舞。ページ一番上の大きな写真の舞は山神舞。2023年撮影

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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