2022年11月30日 配信

各専門分野で船橋の街づくりにおける第一線で活躍されているみなさんに、船橋の街づくりにおいてどのように関わっていらっしゃるのか、直撃インタビュー!

船橋SL ネットワーク 顧問 片桐 卓(たかし) さん


※撮影のためマスクを外しています

1950(昭和25)年新潟県生まれ、船橋市在住。2002(平成14)年災害救援ボランティア推進委員会の講座を受講しSL会員となる。2007(平成19)年、船橋SLネットワーク設立、2014(平成26)年、(公社)SL災害ボランティアネットワーク理事就任、2022(令和4)年、(公社)SL災害ボランティアネットワーク代表理事就任。船橋市国際交流協会副会長兼事務局長、船橋市英語教育推進委員会委員などを務める

 地域のより多くの人に防災について知ってもらうために、船橋を拠点として防災講座や訓練などを行っている「船橋SLネットワーク」。同団体の設立者でもあり、母体の(公社)SL災害ボランティアネットワーク代表理事を務める片桐卓さんにお話を伺いました。

船橋SL ネットワークの主な活動
・地域リーダーの養成講座
・学校や町会自治会、公民館などでの防災訓練及び講座
・被災地支援

防災の大切さを伝えるため防災教室や訓練など企画・運営

MF●船橋SLネットワーク(以下、船橋SL)とは、どのような組織でしょうか?

片桐さん●船橋SLは、3日間の災害救援ボランティア講座を履修した人に認定されるセーフティーリーダー(通称SL)で組織され、町会や公民館、学校などで防災講座や訓練などを企画、運営しています。現在は約50人が在籍、船橋を中心に習志野や鎌ケ谷でも活動しています。

MF●船橋SLを立ち上げた経緯を教えてください。

片桐さん●出身地である新潟県の2004年の「平成16年7月新潟福島豪雨」の時から、被災地支援ボランティアを始めました。現場を目の当たりにして、災害の時にはやはり地域で協力していかなければいけない、地域に根ざした防災啓発活動をしたいと思い、船橋SLを立ち上げました。

防災講座を通して防災について考えるきっかけを

MF●船橋SLの主な活動について教えてください。

片桐さん●公民館や町会、学校などに出向いて、心肺蘇生法や非常食講座、親子防災や夏の学生ボランティア体験などさまざまな訓練や講習会を行っています。今年は新たに市の受託事業として「女性のための市民防災力アップ講座」も開催しています。講座の相談や企画、当日の運営、講師派遣などにも対応しています。

MF●講座の重要性はどういうところにありますか?

片桐さん●災害発生直後は何が起こっているのか分からない「空白の時間」が生じるといわれています。その空白の時間に、私たち一人一人が行動できるようになるためには、日頃から災害に備えて知っておくこと、準備しておくことが大切です。防災グッズについても、一人一人必要なものが違うので、自分には何が必要なのかを考えておくべきでしょう。また、災害時にどこに逃げるのか、もしくは在宅避難がいい場合もあるので、講座を通してそういったことを考える機会になればと思います。

MF●日頃から意識して防災について知っておくことが大事ですね。

被災地支援活動で感謝状を受賞

MF●船橋SLは被災地支援活動もされていますか?

片桐さん●東日本大震災では、東北各地や千葉県の被災地支援を行ったほか、市内で避難所を開設し、福島県からの避難者を受け入れ、同所の運営支援も行いました。そのことに対し、厚生大臣から感謝状を授賞しました。

 2019年9月の台風15号19号では、約1カ月半、南房総市の災害ボランティアセンターの運営支援を、続いて起きた10月の集中豪雨では、11月から1カ月間、長柄町の災害ボランティアセンターの運営支援を行いました。

MF●実際に被災地での支援も活発にされているんですね。

一人一人の取り組みが災害時の被害を減少させる

MF●今後の取り組みとしては、どういったことがありますか

片桐さん●「防災」というキーワードは、さまざまな分野に横串を通すものです。災害対応について、危機管理課以外にも市民協働課や障害福祉課・介護保険課など市の各部署ともつながっており、講座を通じて市の考え方を分かりやすく広く伝えていきたいと思っています。そして、市民の皆さまからさらに信頼される団体になっていきたいです。船橋SL会員には得意分野を持ってもらい、多様性をもった集団として活動していきたいです。

MF●市民の皆さんに心がけてほしいことはありますか?

片桐さん●今は、災害が日常的に起こる時代になっているので、日常生活に防災の視点を組み込む必要があります。人間は、考えたことのないことや、やったことのないことは、いざという時にはできません。だからこそ、普段から家族や職場などで、「備え」「避難行動」について考えていただき、いざという時に自分で判断して動けるようになってほしいです。

MF●災害が起きる前に知っておく、考えておくことが何より重要だということが分かりました。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。

 
小児一次救命救急講座の様子。さまざまな講座を実施している


今年初開催の「女性のための市民防災力アップ講座」には約20人が参加

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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