2022年09月29日 配信


高根台地区社協メンバーの皆さん。後列中央が今年から高根台地区社協・会長となった石川さん、左が事務局長・大桑さん、右は市社協の太田さん。前列右は生活支援コーディネーター・渡邊さん

地域の人だからこそできる「地域コーディネーター」とは

 日本では、地域の福祉の増進と、安心して暮らせるコミュニティづくりのため、各都道府県市町村に社会福祉協議会が設置されています。船橋市社会福祉協議会(通称「市社協」)では地域ごとの多様なニーズに応えるため、市内5地域全24地区にそれぞれ地区社会福祉協議会(地区社協)を設置しています。その各事務所に必ず配置されている人員に、「地域コーディネーター」というスタッフがいます。各地域には「生活支援コーディネーター」も配置されていますが、「生活支援コーディネーター」は高齢者のゴミ出しなど「生活支援」をするために、本人や家族、または地域の人といった相談者と支援をする人をつなぐ役目が主な仕事となります。一方、「地域コーディネーター」は、地区社協が行うさまざまな事業での諸活動やまつりなどのイベント、ボランティア活動において、裏方として動くほか、それらの活動をスムーズに動かすために人をつなぐといった場面でも一役を担っています。

 高根台地区社会福祉協議会で地域コーディネーターを13年続けている菖蒲さんは「各社協ではボランティアさんを募り、多くの方がボランティアとして関わってくださっているのですが、その方たちが気持ちよく動けるようにお手伝いしています」と微笑みます。

 しかしコロナ禍でイベントが皆無になると、ボランティア参加を楽しみにしていた人が、外に出るきっかけや楽しみを失うことに…。心配した同所の地域コーディネーターとボランティアが中心となり、「会えない皆さんが自宅で楽しめる方法はないか」と検討。その結果、塗り絵やストレッチボールなどを手紙に添えて参加者やボランティアに郵送する取り組みが始まり、コロナ禍でも地域の人とのつながりが途絶えないような活動が全地区社協で広がったといいます。

地区社協の窓口も担い、各機関につなげる役目も

 そのほか、地区社協事務所への来訪者や電話相談の応対も、主に地域コーディネーターが行います。「最近では社協が窓口になっている生活費の相談の問い合わせが多いですね」と石川さん。また、「誰に聞いたらいいかわからない」とひとまず公民館を訪れて地区社協に立ち寄る人や、車いすの貸出をきっかけに話を聞くと「それは専門機関を訪れたほうがいいのでは…」というケースもあり、その場合、行政や地域包括支援センターなどにつなぐこともあるといいます。「私たちは特に資格など持っていません。この地域に長く住んでいるから街や人をちょっと多く知っているだけ」と菖蒲さんは微笑みます。

 子育て真っ最中の青山さんは「早くイベントができるようになって欲しい。地区社協で親子向けのイベントなどももっと開催できたら」と話します。市社協が目指す「地域の人が支え合い、地域住民が安心して暮らせるコミュニティづくり」の第一線として、今日も窓口となり、地域をつないでいるのです。

取材協力

 

高根台地区社協 
地域コーディネーター
(左から)青山恵さん、菖蒲博子さん、石川庸子さん

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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