各専門分野で船橋の街づくりにおける第一線で活躍されているみなさんに、船橋の街づくりにおいてどのように関わっていらっしゃるのか、直撃インタビュー!
船橋市放課後等 デイサービス事業所協議会 会長 荒木直也(あらきなおや)さん
※撮影のためマスクを外しています
平成29年に設立された『船橋市放課後等デイサービス事業所協議会』。障がい児の生活の安定、社会福祉の増進、教育や療育の機会を通じて子どもたちの健やかな成長と発達を支援することを目的としています。この協議会を立ち上げた、会長の荒木直也さんにお話を伺いました。
・障がいのある子ども達が、健やかに育つことができる地域社会を創造する
・障がいのある子ども達の保護者が、安心して子育てができる地域社会を創造する
・質の高い社会福祉支援のため、各種社会福祉サービスと行政等との連携・強化
障がい児の放課後ルームともいえる放課後等デイサービス
MF●放課後等デイサービス(以降、放デイ)とはどういうサービスですか?
荒木さん●小学1年~高校3年までの障がいや発達に特性のある子どもが、放課後や夏休みなどの長期休暇に利用できる福祉サービスで、2012年4月に児童福祉法に位置づけられました。個別の発達支援や集団活動を通して、家と学校以外の居場所や友だちをつくることができるので「障がい児の放課後ルーム」との意味合いもあります。
MF●小学校の放課後ルームには障がい児は入れないのですか?
荒木さん●特別支援学校や特別支援学級に通う子どもは、基本的には放課後ルームには入れません。放課後や夏休みなどに受け入れ先がないと、障がいのある子どもをもつお母さんたちは精神的、肉体的にも大変なだけでなく、仕事を続けることも難しくなります。そういった保護者の方の力になろうと教員らがボランティアで始めたことが放デイの始まりです。
MF●放デイの活動内容を教えてください。
荒木さん●事業所によって特色があり、知的障がいのある子どもを対象とした事業所では学習や運動、遊びを通した活動などを行います。身体的障がいのある子ども対象の場合は、医療的ケアも行います。学校や家庭までの送迎サービスを行っている事業所もあり、事業所によって特色があるので、保護者と子どものニーズに合わせて選んでいただければと思います。
MF●市内には何カ所の放デイがありますか?
荒木さん●発足当初は30カ所ほどでしたが、現在は約60カ所が市内の各地にあります。
事業所のつながりを強化しサービスの質が向上
MF●協議会が発足した経緯を教えてください。
荒木さん●事業所が増加し、サービスが行き届いていない事業所も残念ながら過去にはありました。勉強会の開催や情報を共有するなど、横の連携を強化することで質の向上を図るために、事業所をまとめる組織を作ろうという話になりました。市内31事業所が参加し、『船橋市放課後等デイサービス事業所協議会』が発足されました。
MF●協議会の活動内容について教えてください。
荒木さん●保護者説明会や子どもを対象とした観劇会、発達障害の基礎研修や支援学校の先生との意見交換会、施策についての勉強会などを行っています。協議会には広報や研修などの部会があり、毎月1回、各部会で集まっています。その際、2~3カ所の事業所を利用している児童もいるので、子どもの特性や好きな遊びなど、情報交換する場ともなっています。協議会ができたことで、横のつながりができ、顔を合わせる機会も増えたので、お互いに良い影響を受け、サービスの質の向上に結び付いていると思います。
MF●今年の保護者説明会はいつですか?
荒木さん●毎年秋に保護者説明会を実施しています。HPに各事業所の特徴と空き状況が分かるようにはなっていますが、実際に事業所の職員と会って説明を聞くことで、よりお子さんにあった事業所が見つけられるかと思います。
観劇会は、今年は8月にステージパフォーマンスや演奏会を開催する予定です。
MF●放デイの利用を考えている方へのメッセージをお願いします。
荒木さん●障がい児をもつ保護者の方たちは、初めてのことで、不安なことも多いかと思います。その時に「お母さんの代わりはできませんが、1人じゃないですよ、私たちみんなで手を取り合って、子どもを見ていますよ」ということを伝えたいです。子どもたちが心地よく過ごせて、明日もまた来たい!と思ってもらえるようなサービスを今後も提供していきたいです。
MF●本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
コロナ禍でこの2年は中止となった「保護者説明会」。今年は秋に開催予定
観劇会では子どもたち全員が笑顔に
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