この人に聞く!ふなばし
各専門分野で船橋の街づくりにおける第一線で活躍されているみなさんに、船橋の街づくりにおいてどのように関わっていらっしゃるのか、直撃インタビュー!
船橋薬業会 会長 圡居純一(どい じゅんいち)さん
※撮影のためマスクを外しています
船橋薬業会の歴史は古く、これまで船橋薬剤師会と共同で活動をしていたことが多かったそうです。今回は令和2年5月に同会の会長に就任された圡居純一さんに、船橋薬業会とはいったいどのような組織なのか、お話を伺いました。
・市民の健康管理を目指した相談会の開催
・災害支援体制の構築
・薬物乱用防止への取り組み
明治時代に端を発する 医薬品販売に関する組織
MF●船橋薬業会とはどのような組織でしょうか?
圡居さん●明治35年に「船橋薬の会」を3店舗で立ち上げたのが始まりです。その後大正15年に「葛飾群薬業会」を設立、昭和26年「船橋薬業会」と名称を変え始まりました。
MF●古い歴史があるんですね。
圡居さん●薬業ということで、薬局、医薬品店舗販売業や薬品の卸売販売業などが会員です。また、船橋薬業会は船橋市と鎌ケ谷市の薬局開設者や薬局経営者などの会員で構成されている、経営者団体です。中核市の船橋市には、単独で保健所があり、一方、鎌ケ谷市は習志野保健所の管轄になるので、保健行政は2つの保健所に分かれ、地域医療や災害時の対応なども市によって違いがあります。
MF●船橋市と鎌ケ谷市それぞれに対応しているのですね。船橋薬剤師会とはどのような関係なのでしょうか。
圡居さん●船橋薬剤師会は船橋薬業会から職能団体として発足した組織です。現在は一般社団法人船橋薬剤師会で、2006年から会長を務めていました。
医薬分業が確立し 薬局の役割が重要に
圡居さん●明治維新直後、西洋医学に倣って誕生した薬剤師が、医薬品の小売販売により、国民の健康確保や保健衛生の向上に寄与してきました。今では医薬分業により、調剤業務が加わってきました。
MF●医薬分業とはなんですか?
圡居さん●薬の処方と、調剤を分離し、それぞれを医師、薬剤師という専門家が分担して行うことを意味してます。医薬分業が確立されてきた現在、薬学教育は6年制となり、臨床に対応できる薬剤師の養成に努めています。一方、薬局、医薬品店舗販売業、卸流通業等に薬業界全体では安全性の向上、安全供給確保、その他会員相互の信頼感向上等、薬局開設者や経営者と日々努力しています。
薬物乱用防止や 船橋市テロ対策に参加
MF●具体的な活動について教えてください。
圡居さん●市民向けの活動では、啓発活動事業として、薬物乱用防止街頭キャンペーンに協力しています。
また、船橋市・鎌ケ谷市民健康まつりではブースを出し「お薬相談・お薬手帳の配布」「薬草読み方クイズ」など行いました。日本大学理工学部船橋キャンパスで献血運動を定期的に行っています。
さらに2019年には、31年ぶりに船橋で「九都県市合同防災訓練」が開催され、薬業会と薬剤師会共同でモバイルファーマシーの展示を行いました。モバイルファーマシーとは調剤機能を搭載した機動力のある「災害対策医薬品供給車両」のことです。この車両は、自立的に調剤作業や医薬品交付ができる機能が備わっている、移動薬局です。(八千代市薬剤師会所有)それから船橋市テロ対策ネットワークでの活動もあります。
MF●テロ対策に関わりがあるのですか?
圡居さん●「爆弾テロの未然防止に向けた薬局開設者等がとるべき措置の周知・指導の徹底に関する依頼」など、爆発物の原料となる薬品等の適正な管理の徹底などが求められています。
MF●今後の活動について教えてください。
圡居さん●会員へは、災害時薬局安全確保連絡網などの情報交換に役立つ災害時情報共有システムを現在構築しています。市民へは、行政、各種関係団体と連携を図り、消費者に適切なアドバイスができるように、保健、介護、福祉の情報提供など安心して使用できる環境の整備に、積極的に取り組んでまいります。
MF●本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
市民健康まつりでお薬相談の対応をした薬剤師
「九都県市合同防災訓練」にて。八千代市薬剤師会会員とモバイルファーマシーの前で
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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