問診時間や接種時間、スタッフ配置もゆとりを持って
昨年、大久保学園内で実施された接種会場
船橋市では、2月5日から18歳以上を対象とする新型コロナワクチンの3回目接種を開始しているが、今回、集団接種会場に「障害者専用日時」を設けることを3月8日に発表した。
専用日時は3月14日現在、2会場に設けられる予定。駐車場が利用でき、同一フロアで受付から接種後の経過観察までを終えられる北部公民館で4月10日(日)と6月19日(日)に実施。また、より多くの人が接種を受けられるよう船橋市役所11階大会議室で5月5日(木・祝)にも障害者専用日時が設けられる。対象者は18歳以上で、2回目接種から6カ月以上経過し、3回目の接種券が届いている人。原則として身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかを所持していることが条件となる。
「障害がある方および介助する方の心理的・身体的な負担の軽減を図り、障害者の方の3回目の接種を推進したい」と話すのは、船橋市健康づくり課新型コロナウイルスワクチン接種推進担当の尾崎さん。
「専用日時の接種会場では、問診や接種にかける時間、スタッフの配置や会場スペースに余裕をもたせ、ゆとりをもって接種を受けられる体制を整えます」とも。
障害を持つ人と介助する人に心理的負担が大きい集団接種
「障がいを持つ人の多くが医療に対してとても恐怖心を抱いている。障がいを持つ人たちが注射を受けるというのは、なかなか大変なこと。市の集団接種会場で、一般の人たちに混ざって受けるというのは、そこに行くことも大変だし、周囲の目を気にせざるを得ないなど、かなり難しいことであるとも思う」と話すのは、市内で障害を持つ人の施設入所、生活介護、短期入所、グループホーム、日中一時支援を受け入れる社会福祉法人大久保学園(船橋市金堀町)の理事長・千日(せんにち)清さん。
昨年は、同法人でワクチンの職域接種を実施するにあたり、千日さんはワクチンの余剰分を活用した障害者のワクチン接種について市に相談。船橋市も集団接種会場に障害者用の枠を設けられないかなど、さまざまな方法を検討していた矢先のことだったため、船橋市障害福祉課と大久保学園がタッグを組んで障害を持つ人とその家族の負担を極力減らせる形でのワクチン接種が行われた。
※通常、弊誌では「障がい」と表記していますが、今回は市の表記に合わせています
北部公民館の外観
障害者専用枠についての詳細は船橋市ホームページ内に記載がある
https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/korena/004/p099101.html
船橋市保健所 健康づくり課
尾崎さん
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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