私たちの日常生活は、いいことばかりが起きるとは限りません。毎日をより良い暮らしにしたいと願うからこそ、人それぞれにいろいろな悩みがあるのではないでしょうか。今日は、子育てにおける悩みと直面したら気軽に行ける「地域の駆け込み寺」的なスポットをいくつかご紹介いたします。誰かに「こんなことで悩んでいる…」と、打ち明けるだけでも、気持ちがフッとラクになるかもしれません。
行政機関では
船橋市高根台子育て支援センター (高根台)
高根台子育て支援センターの外観。両センターでは10月からイベントや講座なども再開している。詳しくは市のホームページ・子育て応援・情報サイト「ふなっこナビ」でも閲覧可
南本町と高根台の市内2カ所にある、子育て世代、プレママ・パパの強い味方「子育て支援センター」。出産、子育て、自身のこと、妊娠・育児に関わるどんなことでも相談ができ、ママ同士の交流の場としての役割も担っています。
ここでは、保育士、看護師、栄養士、心理発達相談員が「子育て支援コーディネーター」として子育て相談を受け付けています。相談専用ダイヤルによる電話相談や、今年度からスタートしたオンラインでの交流会や個別相談なども開催しています。ママ・パパ向けの各種講座、子ども向けのちょっとしたイベントも数多く、「誰かと話したい、子育ての悩みを相談したい、子育てについて学びたい、そんな願いを持つ親子のためのセンターです。ぜひお気軽に利用してみてください」と地域子育て支援課の鈴木さん。
オンライン交流会の様子。子どもの成長にあわせた相談、育児不安、その他(子どもへの接し方・遊び方・しつけ・離乳食など)の相談を子育て支援コーディネーターが受けてくれる。自宅などを訪問しての相談(訪問相談)も可
●船橋市高根台子育て支援センター
住所/船橋市高根台2-1-1
TEL/047-466-5666、相談専用電話 047-466-3633
●船橋市南本町子育て支援センター
住所/船橋市南本町10-1
TEL/047-434-3910、相談専用電話番号 047-435-8333
<両館共通>
開館時間/9:00~16:00(12:00~13:00は館内消毒時間)、電話相談受付時間 =9:00~17:00
休館日/日曜・祝休日・12月29日~1月3日 P/あり
※オンライン交流会・相談予約はこちらから https://www.city.funabashi.lg.jp/kodomo/support/008/p091365.html
2020年1月取材時の様子。相談中に子どもが飽きてしまった場合などは、相談員がオモチャを出すなどもしてもらえる
2020年1月、船橋市保健福祉センター2階にオープンした、子育て世代包括支援センター「ふなここ」。それまでは、乳幼児~就学前の母子支援と、小学校以降の子育ての支援については管轄が分かれていました。それを、子どもが18歳になるまで、総括して相談対応ができる窓口となったのが同センター。対象は、船橋市内在住で妊娠中の人、18歳までの子どもとその保護者。学校生活の悩みなど、子どもからの相談も受け付けています。小さな子ども向けのキッズスペースもあるので、小さな子のママも相談しやすいですね。
「相談室にキッズスペースがあったなんて」と驚くママも多い
住所/船橋市北本町1-16-55
船橋市保健福祉センター2階
TEL/電話相談専用番号047-411-8250
対応可能時間/月~金曜10:00~16:00、祝休日・年末年始を除く
定休日/土日祝
P/あり
「広報ふなばし」では毎月さまざまなジャンルの無料相談窓口を案内
船橋市が月2 回(1 日・15 日)発行している「広報ふなばし」では、1 日号の11 面にその月に開催している無料相談窓口が一覧で掲載されています。子育てや介護以外にも、家庭での悩み、金銭的な悩みなどさまざまなジャンルの問い合わせ窓口があります。
最新の「広報ふなばし」はこちらから閲覧できます。https://www.city.funabashi.lg.jp/shisei/kouhou/001/01/p001969.html
たとえば、保健と福祉の総合相談窓口である「さーくる」や、ひきこもりなどの相談窓口である「ふなばし地域若者サポートステーション」、税金の相談案内も掲載されていますよ
街のカフェやスペースでも
2人とおしゃべりをしたい人は、カウンター付近の席がおすすめ。2階には和室があり、子どもを寝かせてカフェを利用することも可。そのほか、2階では「パン教室」などさまざまな講座も開催しています
高根木戸近隣公園近くにある紅茶専門店「Vine&Shrub」には、子育てママとシニアが自然と集まっています。それは、南インドから直輸入している紅茶をリーズナブルに楽しめるという理由以外に、店を切り盛りする気さくなベテランママ2人の存在が大きいようです。「私たちは専門家ではありませんが、なんとなく気持ちが晴れない…という方がお店にいらしてくださり、私たちやほかのお客様とお話ししたことで、何か新しい気づきを得て帰ってくださっているように感じています。むしろ、周りのお客様がいつの間にか一緒に解決の糸口を見つけてくださっているんです」と話すのは、店主・榊原さんの右腕として店を切り盛りする賞雅さん。「旦那の転勤で船橋に来たが、船橋に友達がいない」「思春期の子どもを持つ親としてどう対応すべきか迷うことがある」そんなママたちも、親戚のように温かく受け入れてもらえる店舗です。
お店に温かい雰囲気をもたらす2人、榊原律子さんと賞雅(たかまさ)静江さん
住所/船橋市高根台3-3 高根台東
ショッピングセンターH-6
TEL/050-5534-9088
営業時間/10:00〜17:00
定休日/土・日(祝日は不定休)
P/あり
地域の人たちがちょっと息抜きできる場に
新京成線・北習志野駅から徒歩5分ほど、エビス通り商店街にある、一見、カフェのような外観の店舗。ここは子育てに関わる人たちが集う場所になっています。元保育士である店主の小俣亜耶乃さんは、児童養護施設での経験も長く、「地域の方のコミュニティや息抜きの場所になれば。同時に子どもに関わる仕事を行っている大人を応援するための場にしたい」とレンタルスペースを主体として営業中。貸し切りが入っていない日に、飛び込みで1席だけ利用の場合は1人につき1時間400円(小学生以下無料)で利用できるので小俣さんと話をしてから帰る人もいるのだとか。子育てママが楽しめる「1dayカフェ」やワークショップなども開催しています。
子育てに関わる知り合いがたくさんいる小俣さん
住所/船橋市習志野台2-13-23
TEL/080-7527-9215
営業時間/11:00~20:00
定休日/不定休
P/なし
「ご飯を食べながら、おしゃべりを楽しむ地域のコミュニティスペースにしていきたい」とエプロン代表・松江由紀さんが2020年春、コロナ禍でオープンした同店。松江さん自身の母に介護が必要となり、もっと多くの人に介護について知ってもらいたいとオープンすると、介護だけでなく、子どもの不登校、子育ての悩み、病気や障がいについてなど、さまざまな悩みを持った人も来店するように。「店長やスタッフも、いろんな経験を持った人が働いています。気軽に話しかけてくださいね」と松江さん。
バリアフリーになっている店内の一画に設置された、福祉関係の情報ラックからもさまざまな情報が得られます。
料理は日替わりで持ち帰り用のお惣菜やお弁当販売も。土曜日は、イベント開催のみ実施。イベント開催予定は同店公式Facebookページや店頭、チラシなどでお知らせが出ています
「行政のサービスについても、当事者になってみないとわからないことがたくさんあります。ここに来ることで、事前にいろんなことを知ってもらえたら」と松江さん(中央)、店長・三島さん(左)、スタッフ
住所/船橋市高根台1-2-2 高根台プラザ1階
TEL/047-779-4662
営業時間/11:00~17:00
定休日/土曜
P/近隣に有料Pあり
代表の二宮美鈴さん。「ビジターさんも随時募集しています。『地域に引っ越してきて頼れる人がいないい』とか『初めての子育てで不安がある』『2人目が生まれて上の子と遊んであげられない』といった悩みを持った親子が、ビジター訪問を待っています」
東中山を拠点とし、子育てが「孤育て」にならないように…と、未就学児を子育て中のママの支援をしているのがNPO法人「世界のともだち」が運営する「ホームスタートしゅっぽっぽ」という事業。同事業は、家庭訪問型の子育て支援で、訪問した「ホームビジター」が訪問先のママと一緒に子どもと遊んだり、ママの話を聞いたり、買い物に付き添ったりしています。ホームビジターは40時間のボランティア養成講座を修了している子育ての先輩方。支援は無料で利用でき、原則、週1回2時間まで。連続4回まで利用できます。支援を依頼する際は、電話連絡後に「オーガナイザー」が訪問し、ビジターが決定してから支援開始となりますので、まずは電話かメールで問い合わせを。
「ホームスタート しゅっぽっぽ」のホームページには、実際の利用シーンが見られる動画リンクもあり、利用のイメージがつきやすくなっています
TEL/080-6548-5656(二宮)
Eメール/7shupopo7@ezweb.ne.jp
from 市場カフェ& Mamachi
カフェスタッフ日記
船橋地方卸売市場・関連棟にある「市場カフェ」は、私たちMyFuna編集部の1階にあり、編集スタッフや弊社代表もカフェスタッフとして店に立つ日もあります(詳しくは23ページ)。そんな「市場カフェ」で、木曜に店頭に立っているのは弊誌スタッフでもありながら、船橋のママ向け媒体「Mamachi(ママチ)」編集長を務める小林夢生。自身も2児のママであり、多くのママと関わってきた小林が感じた、こうした「場」の必要性とは?を、日記形式でお伝えします。
「おさんぽマルシェ」に赤ちゃんが来店した際には、我が子のような気持ちで迎える先輩ママたち
△月×日
市場カフェで木曜日に開催している店内のプチハンドメイドイベント「おさんぽマルシェ」。このイベントは、平日昼間にママがお子さんと「ちょっとお散歩行ったついでに楽しめる」をコンセプトに開催したものですが、出店している作家さんも子育て中のママが多いので、小さなお子さん連れの方が来店した際も、女性ならではの気遣いに溢れています。ベビーカーを店内まで一緒に運んだり、お子さんが少しぐずり気味でママが少しお困りの際には「よかったら抱っこしましょうか?」と声をかけてくれたり。そういった出店者さんたちのサポートもあって、ママはゆっくりお買い物を楽しんでリフレッシュしていただく事ができました♪
核家族化が進む中、どうしても子育てはママ(もしくはパパ)片方だけに集中していまいがちです。小さな子どもを連れてのおでかけは、思った以上に大変なことも多く、少し億劫になってしまうことも。ですが、こういった「ちょっと甘えてもいい環境」が家の中だけではなく、地域の中にもたくさんあることで子育てはもっと楽しくなります。そして、この「場」で新しい人との出会いが生まれて地域(人)と繋がることは、ママ・パパだけでなく子ども達にとっても新しい経験に繋がり、必要なことだと改めて感じました。
毎月第二木曜日は「親子カフェday」。店内にキッズスペースも用意し、ママ友づくりや情報交換、親子でゆっくりカフェタイムなどにもできる場に。子育てママ専門カウンセラーも常駐しているので、子育て・夫婦関係・ママ友など、ちょっとしたお悩みも気軽に相談できます。
市場カフェ
住所/船橋市市場1-8-1 船橋市地方卸売市場関連棟
営業時間/9時~14時
定休日/水・日・祝※イベント開催の日は会場としてオープン
P/あり
※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください