2021年08月26日 配信

日本画家 泉東臣(いずみはるおみ)さん(42)

  

プロフィール
1979年、船橋市生まれ。芝山中学校を卒業し、2003年に東京藝術大学美術学部日本画専攻卒業。2005年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。2007年、東武百貨店船橋店画廊で初個展。以降、国内外の個展、グループ展、美術館などに多数出展。2020年、ニューヨークで個展開催。現在は「傳通(でんつう)院」(東京都文京区)の奉納屏風を制作中

国内外で注目の日本画家は生粋の船橋っ子

 船橋市芝山で生まれ育ち、船橋在住の泉東臣さんは、現在、若手日本画家として国内外で活躍中である。

 泉さんの代表作品は「命」をキーワードに、海と山を描いた「蒼刻(そうこく)」と「悠刻(ゆうこく)」。下書きはせずにキャンバスに岩絵具で描き始める。細かい枝なども全て手描き。「岩絵具は一見地味に見えても色の存在感が強く、自然の色味を持っている」とその魅力を語る。

 泉さんが芝山中に通っていたころは陸上部だったが漫画を描くのが好きだった。基礎を学びたいと高校生の時に「ふなばし美術学院」に通った。そこで基礎を一通り学び、日本画が自分に一番合っていたという。東京藝大大学院卒業後は教師になるつもりが就職浪人に。その頃、船橋東武での画廊出展のチャンスを得て、これを機に専業画家の道を進むこととなった。「東武さんから声がかからなかったら画家にはなっていなかった」と泉さんは当時を振り返る。

 千葉県内では船橋東武での個展のほか、銀座を中心とした画廊、全国の百貨店、美術館などの個展、グループ展などで作品を披露している。昨年はニューヨークで初の個展を開催するがコロナの影響で期間が短縮されたものの手ごたえはあったと話す。コロナ禍でもグローバルな活躍をしている泉さんだが「船橋市場の塀とかに自由に描いてみたいなあ」と少年のような笑顔を見せた。

泉さんの作品には、実は、生まれ育った芝山への愛が溢れている。作品のモチーフには植物が多く、「芝山は自然が豊かでガーデニングが盛ん。町全体がアットホームで時間がゆっくり流れるけど田舎過ぎないところが心地良い。モチーフのほとんどが芝山で目にできます」と話す。作品には、芝山以外に薬円台周辺や二宮神社などの植物も描いているという。泉さんの作品は薬円台にある「カフェシンシア」(船橋市薬円台6-6-6)店内にも飾られている。下は、代表作の「蒼刻」(そうこく)。サイズ:M30(606×910㎜)

 

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