2019年02月18日 配信
イラストレーター・造形作家 Nicco(にっこ)さん
 
マンガで認知症の母を描き、その周知と励ましを伝える
 イラストレーターのNiccoさんは、東京で生まれ、1歳になる前には船橋に転居、以来ほぼ船橋で生活している。書籍の挿絵、育児雑誌で粘土作品や育児雑貨を制作するなど、多岐にわたるジャンルで表現の幅を広げ、近年は子ども向けの造形教室の講師としても活動中。
 
 Niccoさんの母は革細工の講師として活躍していた50代後半、物忘れの症状が現れ始め、国立病院を受診。しかし加齢による物忘れと診断される。若年性アルツハイマーとの病名が明らかなったのは5年後のことだった。
 
 そして、その5年を含む父親が自宅で介護する18年の日々を、ユーモアを交えてマンガで描いたのが、『母が若年性アルツハイマーになりました。』。「家族の会」の定期発行物に描いていたマンガをまとめたものだ。当時は今ほど認知症の理解や情報がなかったこともあり、Niccoさんは「憧れだった母の変貌していく様子が最初は受け入れられませんでした。マンガを描く過程で、よかれと思ってしていたことが、実は母を混乱させていたと知り、泣きながら描き上げました」と胸の内を明かす。ふさぎがちになる母のためにガレージを改装し、自宅ショップを開くことを提案したのはNiccoさんだった。アルツハイマーは物事を決断することが難しく、新しいことは混乱を招いたのだった。
 
 仲がいいとは言えなかった父とも、母の介護を通して今は打ち解け、「母が身を挺して父子関係をよくしてくれたのかもしれない」と微笑む。認知症に関する講演依頼やマスコミの取材も父と協力。1月24日放送のNHK・Eテレ「ハートネットTV〜リハビリ・介護を生きる」に出演予定。2月10日には高根台公民館でも講演予定があり、父子で多忙な日々を送っている。
 
 
 
【プロフィール】

1987年
 多摩美術大学卒業
 企業の宣伝企画課、デザイン事務所勤務
1993年
 出産を機にイラストレーター・造形作家として独立
2009年
 子ども造形教室講師としても活動開始
2018年
 『母が若年性アルツハイマーになりました。』出版
 コドモアトリエ「nicconico」オープン


 

【書籍】
「母が若年性アルツハイマーになりました」
2名様にプレゼント

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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