2018年06月20日 配信

船橋市場なう!/近海鮮魚 深川

市場にさらなる活気を
マグロ以外の鮮魚を扱う小売り店

 創業100年以上になる「近海鮮魚 深川」は、代表の石津貴道さん(44)が4代目。ルーツは銚子にあり、曽祖父が鍛冶屋の奉公で東京の深川に行き、その後船橋に立ち寄ったことで腰を据え、実家の銚子から魚を送ってもらい商売が始まったという。

 貴道さんの父は若くして亡くなり、3代目は母のれい子さんが継いだ。一人っ子の貴道さんは最初六本木の高級イタリアン店で料理人をしていたが、故郷で働きたい思いが強くなり船橋に戻ってきた。そして祖父が他界したことをきっかけに市場に入り、母を手伝うように。料理人だったことから、今でも市主催の「魚のさばき方教室」などの講師も務める。 市場内の鮮魚を扱う業者は、「大物業会」「近海鮮魚部会」「塩干冷凍部会」「特殊部会」の4種のいずれかに所属するが、同店は「近海鮮魚部会」に所属。 

 昨今、店舗オーナーなどは市場に直接来店するのは最初だけで、あとは信頼関係の下配達になるパターンがほとんどだという。同店もルートを確立し、東は幕張・千葉方面まで、西は東京まで、午前と午後配達している。 船橋市場としてセリがあるのはマグロ業界だけになり、マグロ以外の鮮魚は相場を基に「相対」といって対面で値段を決めていくという。 市場といえばセリ、という活気ある風景はなくなりつつあるが、「昔の賑わいを取り戻し、魚を並べた商売をするのが理想。市場に人を呼んで盛り上げていきたいです」と石津さんは秘めた理想の商売スタイルを話した。

近海鮮魚 深川
石津貴道さん

 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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