2020年03月18日 配信


この人に聞きました!
重万喜商店 代表取締役 滝口一則さん

偽りない接客が信頼と信用を生むマグロ専門鮮魚仲卸店

 船橋市場が現在地に移転する前から、父・廣さんの代で始まった「重万喜(じゅうまんき)商店」。縁起のよい文字が並ぶが、「数年前に他界した父から店名の由来は聞いてないんだよね」と話すのは、店主の滝口一則さん(65)。平成に入ってから2代目として店を継ぎ、今は1人で店を守る。

 マグロ一筋の鮮魚仲卸店で、個人店の寿司屋や居酒屋が取り引き先のメインになる。ほかにも茂原市、千葉市にも得意先があり、買い付けにやってくる。遠方では福島のホテルなどがあり、宅急便で送っているという。

 「滝口」という姓は漁師町の湊町に多いが、滝口さんの祖父は愛知県の出身で、東京に出てきた際に湊町出身の祖母と結婚した。

 そして廣さんは同じ船橋市場の「宮野」(マグロ専門店)を手伝う形で市場に出入りしていた縁で、「宮野」の店主宮野正さんの妻の妹を紹介され結婚、親戚関係にある。

 マグロは「いいものを提供したいと思っていますが、さばいてみないとわからないもの」と一則さん。魚市からマグロを購入し、店内の魚肉切断機でカットしていく。基本は凍ったマグロを扱うので、溶けてみて実際の良し悪しがわかるという。「食べ物を捨てる訳にはいかないから、きちんと良し悪しを話して、物によっては値段を下げて売りますよ」と一則さん。その正直な接客が信頼を生み、遠方からの来客を絶やさない。

 一則さんには息子が2人いるというが、既に医者とサラリーマンに。店を継ぐ者は居ないが、まだまだ現役で、マグロとの付き合いを続けていくと話す笑顔が若々しい。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
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