2018年10月01日 配信

【対談】介護業界と保育業界 共通点と今後の課題とは?

皆様 こんにちは。今回は、千葉県議会議員であり船橋市内に自ら保育園も営んでいる大崎雄介さんに取材させていただきました。介護業界と保育業界。一見遠い存在のように感じる業界ですがその共通点があるのかを伺しました。

 

 

 

 

 

 

 

保育士の待遇は?人材確保にはどのような課題が?
宮﨑:介護業界では、給与などの待遇を改善して少しでもいい人材に来てもらおうと努力しているところですが、保育業界ではいかがですか?
大崎:保育士には固定給に加え、市と県から合わせて月額4万2200円程度の処遇改善手当が支給されています。そのほか、月最高8万円までの住宅手当も。ただそれでも年収で300万〜に留まっています。また、有給の取得にも力を入れて、土曜日に出勤すると平日に1日休みをとらせるなどのシフトも取り入れています。宮﨑:手厚い待遇ですね。大崎:それでも他の業種よりまだまだ低水準なんですよね。
宮﨑:人材が定着しない理由はどういったものがあげられるのですか?
大崎:やはり人が主体の職場なので人間関係が一番の原因にあがりますね。
宮﨑:人材の確保はどのようにしているのですか?
大崎:大学を回ったり、就職フェアで保育とか教育業界に就職したい子を見つけます。保育には配置基準というものがあって子どもたち何人に対して有資格者の職員を何人置きなさいという決まりがあります。この先認可園に切り替えをした時に一気に6〜7人の資格者確保が必要になります。
 
待機児童と需給ギャップ
宮﨑:介護業界では特別養護老人ホームに待ちが出たりしますが、保育の方では待機児童とか出ていたりしますか?
大崎:待機児童はなかなかゼロにはならないです。現状のような「施設」に頼った保育では解決は難しいと考えています。業界の中でも「安全」の担保と「子どもをみる事」は別枠で考えられるのではないか、という人も出てきています。資格者じゃなきゃいけないのか、子育て経験では対応できないのか?といった事は見直す必要があると思います。いまは、ベビーシッターをWEB上で予約できる「キッズライン」というアプリも広まってきています。このサービスでは、ベビーシッターをその人の経験や背景、活動地域から選ぶことができ、人気の高いシッターは1時間単価も高い設定になっています。その他に、晩婚化で知識・社会経験ともに豊富な30代の母親が増えています。これに対して20代の学校を卒業したばかりの保育士がどう対応していくのかなども課題です。
宮﨑:介護業界でもそうですけど結局は、ヒューマンスキルなんですね。
 
介護・保育は福祉か、サービスか。
大崎:介護業界では、利用者が施設を利用した時に出した排泄物ってどうされていますか?
宮﨑:もちろん処分していますよ。
大崎:そうですよね。保育では保護者に持ち帰らせるのが当たり前なのです。福祉なのか、サービスなのか。
宮﨑:サービス業化していくことで権利意識だけ高まるのも怖いですね。みんなで介護や保育のことについてもっと考える時期なのでしょうね。
 
 
 
介護屋 宮﨑 代表取締役社長
宮﨑 直樹
 
 
 
 
 
 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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