2018年11月03日 配信

「取掛西貝塚」が市内初の国指定史跡へ一歩前進

 船橋市の中央部に位置する「取掛西貝塚」(船橋市米ケ崎町)で、3カ年計画「取掛西貝塚学術調査」2年目の発見内容が9月20日、報道関係者向けに説明され、同貝塚は関東最大級の規模であり、さらには日本有数規模の集落跡であることが確実となってきていることがわかった。
 同貝塚は、飯山満町から米ヶ崎町の台地に位置し、全体面積は約7万6000平方メートル。これまでにもイノシシ7体とシカ3体の頭骨が配置された全国で5遺跡6例しかない動物儀礼跡が発見され、しかも日本最古のものであるなど、同貝塚は全国的にも注目を集めている。
 今年は畑地の西半分、約3万平方メートルを調査。その結果、約1万年前(縄文時代早期前半)の竪穴住居跡7件、約6千年前(縄文時代前期)の竪穴住居跡3件、約2100年前(弥生時代中期)の竪穴住居跡6件などを検出。「狩猟中心の時代に人々が定住していたほど、環境が恵まれた場所だったのではないか」と文化課の道上文さん。また、貝塚を伴って、これだけの集落が台地全体に広がっているのは、関東最大級の規模であり、さらには日本有数規模の集落跡であることが確実となってきているという。
 3年間の調査の成果に基づいて、2020(平成32)年度には国に報告書を提出予定。国や県と協議し、専門家による調査検討委員会で遺跡の価値を検討しながら、守るべき遺跡の範囲を確定し、国指定とする範囲を決定していく方向だ。

埋蔵文化財調査事務所

TEL 047-449-7153
(平日9:00 ~17:00)

 

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