2020年01月28日 配信
 
 
「江戸前の旬」101巻発行 スズキやホンビノス貝も題材に

 船橋市在住の漫画家・さとう輝さんは「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)で約20年前に連載が始まった「江戸前の旬」(原作・九十九森)を描く漫画家。同作は銀座の老舗江戸前寿司店の若い三代目店主を描いた奮戦記で、コミックス101巻目を今月発刊した。同作は現在も連載中で、関連本は今まで1600万部以上(電子版除く)を発行している。またBSテレ東ではドラマ化され、昨年11月からシーズン2が放映された。

 作品は「銀シャリ!!」「虹のひとさら」「釣り人生活」など、寿司や釣りに関するものが多い。その全てを36年以上暮らす船橋市で執筆している。昨年11月に「江戸前の旬」の100巻目を発刊し、船橋市に全巻を寄贈。西図書館には郷土の資料として保管されている。

 さとうさんは北海道松前郡出身。実家は酪農家で牛を飼っていたが、子どもの頃は目の前の海で釣りをするのに夢中だったという。「漁師は身近な存在。釣りは今でも大好きで、休みになると道具を磨いたり、館山あたりに釣りに行ったりします」と笑顔で話す。

 「食べるのも好きで、釣った魚を自分で卸しますよ」とも。

 さとうさんは小学校高学年の時に、野球漫画「キャプテン」(ちばあきお作)に夢中になった。高校生になると当時ファンだった中島徳博氏(代表作「アストロ球団」)に、毎週のように作品とファンレターを送ったという。「あの頃はまさに漫画小僧でした」とさとうさん。高校卒業後は横浜に住んでいた中島氏の元に住み込みで弟子入り。デビュー後は船橋に移り住み、家庭を築いた。

 「取材で船橋市場にも行ったことがある」とさとうさん。「江戸前の旬」には船橋の特産であるスズキやホンビノス貝、海苔なども登場する。さとうさんの作品には寿司や魚だけでなく、幅広い知識から、漁業や自然環境などについても盛り込まれている。

 「作品が20年以上も続いて幸せです。読者が読んだ後、回る寿司屋ではない『お寿司屋さんに行きたくなった』と言ってもらえたらうれしい」と、話している。


オフタイムは魚釣りでリフレッシュ(本人提供画像)

プロフィール
1963年 北海道松前郡松前町生まれ
1981年 松前高等学校卒業後、上京 漫画家・中島徳博氏の弟子に
1983年 月刊「少年ジャンプ」でデビュー
1999年 「江戸前の旬」連載開始
2020年 「江戸前の旬」101巻発刊。 現在も連載中

 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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