2017年09月01日 配信

9/1(金)ふなばしアンデルセン公園子ども美術館で企画展「一枚の紙から始まる切り紙と音の物語」
9月2日~10月1日まで開催、9月3日にはワークショップも

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 船橋市が運営するふなばしアンデルセン公園(船橋市金堀町525)子ども美術館で9月2日から行われる企画展「一枚の紙から始まる切り紙と音の物語」の記者向け内覧会が9月1日に行われた。

 同公園は、船橋市とデンマーク国オーデンセ市が姉妹都市提携を行っていることから世界中で唯一、「アンデルセン」の名を冠することが許可されている施設。H.C.アンデルセンは、オーデンセ市の出身。童話作家として知られているが、切り紙作家としても著名で多くの作品が残されている。

 そうしたことから同公園の子ども美術館では定期的に切り紙作家による企画展やワークショップを開催、子ども達を対象にした切り紙コンクールも定期的に開催している。今年は、日本とデンマーク国が外交関係樹立150周年の節目に当たる事から、同公園でデンマークの作家による現代アートを開催することになった。

 今回、企画展の為にデンマークオーデンセ市から切り紙作家のトーブン・ヤールストルム・クラウセンさん(52)と、サウンドアーティストで作曲家のロバート・コール・リジィさん(52)が来日。紙とハサミ、切り紙と音をテーマに「コンセプチュアル・アート」と呼ばれる作品を展示している。

 会場は、子ども美術館の展示室1と2を連動させた展示となっている。展示室1では、人々の苦悩や悩みを黒い紙とハサミで表し、トーブンさんの詩を20か国の言語で翻訳し朗読した声が流れている。会場は苦難や悩みを象徴するように薄暗い。苦難や悩みを表している「黒い紙」と、そこから解放してくれる力を持った「ハサミ」だけがライトアップされている。

 展示室2は一転して、照明は明るい。壁面を使って切り紙が出来る様を大判のパネルで展示し、一枚の紙が命を持って自己主張をしていく様がはっきりと解るようになっている。会場入り口左手からパネルを追っていくと、最後にたどり着いたパネル前には、トーブンさんの自宅工房を再現したデスクが置かれている。

 一枚の紙が、トーブンさんの最後のハサミで命を持ったその瞬間が再現されている。もちろん、切りくずもそのままデスクに散らかった状態だ。

 紙から解き放たれたカラフルな人々は世界中の様々な人種や主義主張、衣服や貧富などを表しているという。それらの人々の輪の中に、いま呪縛から解き放たれた切り絵の人が歩み寄っていく様子がパネルとその過程を収録したハサミの音で表現されている。

 今回の企画では、完成した作品の展示だけでなく、その過程で生じたハサミの音、いすや机の擦れる音、トーブンさんの息遣いも含めて全てが作品となっている。

 観客は、今まさにトーブンさんのハサミによって命が生まれていく様子を五感で味わうことが出来るのだ。この臨場感ある「音」を収録したのは、ロバートさん。二人の作家の感性がコラボした空間が同館では初となる「コンセプチュアル・アート」の展示を完成させている。

 また、トーブンさんの切り紙を体験できるワークショップも来日中のタイミングで開催。9月3日10時半~12時と13時半~15時で行われるが、午前の会は満員。午後の会に少しの空きがあるという。

 同公園の開園時間は、9時半~16時。土日祝は17時まで。展示期間は、9月2日~10月1日、最終日の展示は、15時まで。公園の入園料は、一般900円、高校生600円、小中学生200円、幼児100円。

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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