2017年09月28日 配信

9/28(木)市内の梨農家がキウイ農家に鞍替え例多数、その理由は…
キウイと梨の意外な共通点から梨農家の苦労が浮き彫りに

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 船橋市内には100件を超える梨農家がいるが、その中で徐々にキウイ生産の比率を上げる農家が増えてきている。

 梨農家がキウイ生産を始める主な理由は、高齢化によって梨栽培に関する重労働に耐えられなくなるというものがある。重量のある梨は、収穫するにしても出荷するにしても力を必要とする。

 また、和梨は虫や病害虫の被害を受けやすい為に、きめ細かいメンテナンスが必要となる。そのほか、年間を通じてたい肥作りから剪定、受粉、摘花(摘果も)という作業が続き、毎日の作業も細かいものを挙げるときりがない、つまり手のかかる作物だという。

 一方のキウイは、収穫も楽、梨と比較すると栽培にかかる手間も少ないという。また、梨で畑中に張り巡らせた「棚」が活きるのも農家としては、有難いのだという。

 蔓科のキウイは収穫時期になると「棚」が重みでしなり、目の高さで作業ができる利点もある。梨は枝がしっかりしているので上を見上げての作業が多くなる、その為に腰を痛める農家も少なくない。

 大きな投資をして畑中に張った「梨棚」を活かせるという事で、梨生産と並行して「ブドウ」の栽培を始めている農家も多いという。フルーツを栽培する農家が多いのは、梨で培った販売ルートをそのまま生かせるというメリットもある。

 三咲駅からほど近くに直売所も経営する梨農家「大野梨園」(船橋市三咲1-3-1 TEL047-448-2416)では、数年前から近隣の住民や幼稚園など、希望者を対象に「キウイ収穫体験」を始めた。

 大野梨園では、後継者の育成も進み、若い世代があとを継いでいるが、なぜキウイ生産を始めたのだろうか?

 「白紋羽(しろもんぱ)病の影響が大きいですね。これにかかると手塩にかけて育ててきた梨の木が枯らされてしまいます。しかも、この菌は土地に居ついているのである程度たつとやられてしまいます。梨よりもキウイとかブドウの方がこの菌に対する抵抗力があります」と、高根台と大穴の間に位置する3反のキウイ畑を見渡す。

 大野梨園では、梨の収穫体験同様にキウイも収穫体験を実施している。「地域に少しでも貢献したいので」と大野さん。同園では、「紅妃(こうき)」とう品種のキウイを生産している。

 世界的に有名なキウイの品種「レインボーレッド」と比較しても決して引けを取らない強い甘味を持っているのが特徴だ。

 同園で行われるキウイ狩り体験は、参加無料。キウイを持って帰りたい場合は、別途定められた料金での精算を実施している。

 今季は、9月23日、30日の2日間で実施する予定だ。

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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