2010年01月01日 配信

tanakasan mein.jpgのサムネール画像のサムネール画像田中好(たなかこのみ)さん

   

 

参加への経緯

 

 

 

 青年海外協力隊とは外務省管轄の独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施する海外ボランティア。農林水産、教育、保健衛生などの分野で発展途上国からの支援要請を受け、任国で2年間活動する。

 学生時代にその存在を知り興味を持っていた彼女は、看護師への転職をきっかけに忘れかけていたその夢に挑戦した。そしてその実現には職場の大きなバックアップがあった。職場の理解を得、JICAの「現職参加制度」を利用し有給休職扱いで参加することができたのだ。

ニジェールでの活動
 
 派遣国ニジェールは国土の3分の2をサハラ砂漠に覆われた西アフリカ最貧国のひとつ。公衆衛生の普及と啓発が彼女の要請内容だった。「些細な下痢が原因で命を落とす子どもも少なくない」と彼女。だからこそ、予防の大切さを知ってもらうために手洗い指導や村内清掃を呼びかけた。家々を廻り清掃への参加を呼びかけると、彼らはきまって「それはいいことだ。必ず行くよ。インシャアッラー(もしも神の思し召しがあれば)」と笑顔で答える。ところが当日誰一人来ない。一方手洗い指導を受けた人に石鹸を配っていたら、あっという間に口コミで広がり石鹸欲しさに母親たちが押しかけてきた。村人自身が考え実践できる自立した公衆衛生活動への支援を目指していた彼女であったが、その難しさを実感したという。

 また一方厳しい環境で淡々と生きる彼らに人間力の魅力を感じたという。「子どもの死を静かに受け止める母親たち。訪ねると必ず食事をふるまってくれる村人たち。お金のない人や障害をもった人が普通に暮らせる村、いつ到着するかもわからない故障だらけのトラックに文句一つ言わず乗っている人たち…。日本とは全く異なる文化と生活のなかでたくさん喧嘩もしたけれど、人々の優しさ、まじめさ、強さ、たくましさに触れ、私たちの命は目に見えない大きな力でゆだねられているのだと思った」と語ってくれた。

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【プロフィール】
青年海外協力隊ボランティア参加
セコメディック訪問看護ステーション勤務

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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