2025年01月10日 配信

元隊員でもある三枝事務局長

1/10(金)南極から時を超えた贈り物「SHIRASE文庫」 

70年の時を超えた書物でつくるコミュニティ

 京葉食品コンビナート南岸壁に係留されている南極観測船SHIRASE5002(船橋市高瀬町2)内に「SHIRASE文庫」が誕生、2月1日から一般公開が始まる。

 南極の昭和基地内で多くの隊員たちに親しまれてきた約7000冊の蔵書を同艦で引き受けることが決まり、しばらくの間有効な活用方法を模索してきたが「SHIRASE文庫」と命名し、展示・公開することが決まった。

 もっとも古いものでは第一次南極観測隊によって持ち込まれたものから、近年の観測隊が使用したものまで年代は多岐にわたる。各時代に流行した書籍やその時代を象徴するコミックなどは、南極の厳しい環境の中で観測隊員たちの心の支えとなり、時には議論の種となってきた貴重な歴史の生き証人でもあるという。

 同船事務局長を務める三枝氏は、大学院での研究を経て、ウェザーニューズに転職し、気象予報の仕事に携わってきた。実は、院生時代には南極観測隊の一員として現地での調査経験も持っている。そんな彼が、このプロジェクトに深く関わることになったのは、創業者の石橋からの働きかけがきっかけだった。

 「SHIRASE文庫に並ぶ一冊一冊には、それぞれの物語があります。南極での長い年月を経て、再び日本の地で新たな命を吹き込まれることに、深い感慨を覚えます」と三枝事務局長は語る。

 SHIRASE文庫では、毎週土曜日に限定10人の来場者を迎え、南極の書物を手に取ることができるようにする。訪れた人々は、南極での生活に思いを馳せながら、書籍を通じて新たな発見や交流を楽しんでいる。

 「南極での孤独な時間を隊員と共に過ごした書物たちが、ここ船橋で新たな出会いを生むことを願っています」と三枝事務局長。文庫を利用し、感想を提出した利用者には南極で活躍した本物の地図を利用したオリジナルの栞(しおり)をプレゼントするという。

 予約はSHIRASE公式ホームページに開設される予定の特設ページから。

 SHIRASE5002公式ホームページ https://shirase.info/

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • 歴史的に希少な書物も展示する

  • 貴重なサイン本、寄贈本も展示

  • 南極大陸の地図で作成するオリジナルの栞をプレゼントする企画も

  • SHIRASE5002の中でしばらく使われていなかったスペースを活用

この記事を書いた人

山﨑健太朗

山﨑健太朗

船橋のタウン誌MyFuna、ネットニュースMyFunaねっと、船橋経済新聞を立上げ、現在は千葉県内全域のローカルニュース編集者と連携する「ちばごと」編集部を立ち上げています。主婦と高齢者をライターに育成し地域から日本を元気にする仕組み作りを目指しています。
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