2011年09月29日 配信

9/29(木)ときわ湯閉店/ラジウム温泉 ときわ湯

市内最古の銭湯「ときわ湯」85年の歴史に幕

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下町情緒を感じられる銭湯 富士山の描かれた壁面とタイルの床

 船橋市内で営業をしている銭湯の中で最古の「ときわ湯」(船橋市本町3-20-12)が85年の歴史に幕を下ろし閉店する事になった。

 現在、同店の代表を務めるのは安田くに(84)さん。営業終了を決意した経緯について「現在は各家庭に風呂がある。夏場に痛めた腰の具合や近年の燃料高騰など様々な理由が重なり合って店をたたむ事を決めた」と話してくれた。閉店後は、建物の建て直しや取り壊しはせず、店舗2階にそのまま安田さんが住むという。1階スペースはフラダンスを教える長女が脱衣所をフラ教室として利用する予定だという。

 この日、85年間に及ぶ営業に幕を下ろす事を聞きつけた多くの住民が同店を訪れ名残を惜しみながら最後の湯につかった。近所に住み幼い頃に弟を連れて頻繁に利用していたという杉林直(77)さんは、「私が幼い頃、本町・湊町周辺は長屋の立ち並ぶ漁師町で風呂が無い家が当たり前だった」と話してくれた。

 また、現在でも毎日のように通い続ける80才代の女性は「小学生の時からこの湯に浸かっている。よく温まるからこれまでほとんど病気をしなかった」と閉店を惜しむ。

 同店の営業開始は大正15年。市内の温泉・銭湯が加盟する公衆浴場組合のい中でも最も古くから営業をしていた。昭和20年ごろをピークに徐々に客は減り始めていた。近所に船橋市の運営する「船橋市南老人福祉センター」が建設され、内部に温浴施設が併設された事によって客足は3分の1以下に減り直近2~3ヶ月程度の来客は1日当たり20~30人程度まで減っていたという。

 同店の営業時間は15:00~22:30。足や腰を痛めている安田さんの体のこともあって最近は月曜、水曜、木曜が定休日となっていた。

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同店の代表 安田くにさん(84) フラを教える長女と

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MyFuna編集部

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