2018年12月20日 配信

講義をする東恵子さん

12/20(木)男女共同参画センターで「ダブルケア」講座

育児と介護の両立を考える

 ダブルケアサポート代表理事の東恵子さんと理事の植木美子さんを招き介護と育児の「ダブルケア」についての講座が12月19日、男女共同参画センター(船橋市本町2-1-4、TEL 047-423-0757)で行われた。

 「ダブルケア」とは、当時は育児と介護の同時進行している状況のほかに、昨今では、病気や障害を持つ家族のケアなど、複合的なケアが必要とされる状況を指している。

 昔から親族や家族内での複合的なケアは存在していたが、晩婚化や晩産化、さらには長寿化により、育児と親の介護が同時進行する確率が高くなること、女性の社会進出が進み夫が外で稼ぎ妻が家の中でケアするスタイルは崩壊していること、ダブルケアが社会問題化してきていることなど、スライドでグラフを表示しながらわかりやすく話があった。

 さらに少子化(兄弟姉妹の減少)や雇用の不安定、男性の長時間労働などで出産・育児離職、介護離職、ダブルケア離職しなければならない環境なども発生していることなども紹介があった。

 内閣府調査の発表(2016年4月)によると、ダブルケア人口は25万人(男性7万人、女性18万人)。しかし、介護の定義が狭義で身体的介護のみとのことで、実態より少ないのではないかとのこと。

 突然介護状況になり、まずどこに誰に相談すればいいのかわからなくて困った、実際ママ友には遠慮して相談ができない事例などが紹介され、解決策として行政の支援や親族や友人を頼ること、地域ネットワークやサービスなどの資源、介護保険制度・子育て支援制度などの制度の話があった。最後にグループワークの時間が設けられ、突然ダブルケアが始まったAさんの事例について、どういった解決策があるのかを考え、自己紹介と共に発表していった。

 男性の参加者からは「自分が能動的に動くことが大事。専門家が専門領域だけに留まらず、横の連携を大事にしてほしい。地域に根ざした活動をしてほしい」と話があった。船橋パパ会を結成している代表の高橋さんは「これからパパ会でもダブルケアなどについても積極的に話し合っていきたいと思う」と参加しての感想を話した。 

 自身も介護が始まったという女性は「介護をしているほかの方の話が聞けて良かった」「男性の意見が聞けてよかった」などと話した。参加者には最後に「ハッピーケアノート」が配られた。

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

  • グループワークの様子。右側に立つのが植木美子さん

  • グループワークで意見を付箋に書いて発表

  • 「ハッピーケアノート」

この記事を書いた人

大西俊子

大西俊子

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