2012年03月01日 配信

お客さんに喜んでもらうものをつくりつづける幸せな生き方

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デパート販売をはじめたのは15年ほど前からで、最初は紙工芸品(タペストリー、屏風などを百パーセント楮(こうぞ)で漉いた紙工品)が中心だったが、その後利用者さんが増えつづけたため、木工品・機織もの品・刺し子作品・陶芸品等を作るようになった。
この4月で利用者は、生活介護25名・就労継続支援15名の40名となる。

名前は「紙好き工房 空と海」ではあるが、利用者さんが作っているものは、紙のもの、木のもの、糸のもの、布のもの、土のものである。
(あとひとつ、石のものを加えたいと思っている。)

これらの作品は、東武デパート船橋店6階催事場での「手づくり展」(1月と7月)や、千葉そごう9階ギャラリー倉(12月と1月)でここ数年毎年出店販売している。

その製品は、
①紙工芸品…タペストリー、屏風、便箋、はがき、封筒などの紙工品の他に、柿渋紙や、もみ紙などの特殊な紙も製作している。紙料は楮(こうぞ)百パーセント
②機織りもの…マフラー・のれん・婦人服・バック
③刺し子作品…婦人服・バック・携帯電話入れなどに利用される。
④木工品…額・小さな椅子や机・ブローチ・ボタン・箸置きなど。
⑤陶芸品…器類・陶人形などの置物・植木鉢などであるが、機織りで使う綿・麻・絹の糸を柿渋で染めたり、葛布に使う葛糸は、夏に採取した葛から作る。
チョ麻や山繭、生絹(きびそ)の布なども作っている。

空と海の仲間たちの作品は「温もりがある」とお客さんによく言われる。
それは仲間たちが丹念に時間をかけて、丁寧にひとつひとつの作品を大事に大事に仕上げるからで、それが独特の味となって小さな釦にも、婦人服にも現われている。

空と海では「使う人を幸せな気分にさせる」「人に喜んでもらう」そんな商品づくりを心掛けているが、それは空と海の仲間たちの人間味がそうさせたのであって、当然の結果である。
お客さんに喜んでもらうものづくりをつづける幸せな生き方を、15年ほどかかったがようやく掴んだような気がする。

空と海には夢があって、いつの日かその作品を収蔵する「空と海工芸館」を船橋につくりたいと願っている。

紙好き工房空と海では、ものづくりに励むだけではなく、毎朝1時間の運動を続けている。
船橋アリーナでは毎週水泳を楽しみ、遠く日光ではハイキングやキャンプ、戦場ヶ原でのクロスカントリースキーも毎年の行事になっている。
その他に江戸川でカヌーを楽しんだりもする。
自然の中で身体を鍛え、仲間と行動することによってチームワークを培う。

また、太鼓と獅子舞を練習して、近くの幼稚園や介護施設で披露させてもらっているが、お年寄りや子供たちにたいへん喜んでもらっている。

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生絹(きびそ)織り柿渋染めコート 150,000円 デパートでの販売の様子

社会福祉法人地蔵会 障害福祉サービス事業所紙好き工房 空と海
住所:船橋市神保町189-1
TEL:047-456-2188

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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