2010年07月01日 配信

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明治の頃、船橋市役所の周辺は干潟の豊富な海岸線が広がっていたといわれる。当時、県内産業の中心は農業や水産業。工業では、醤油・酒・みりんなどの醸造業や干潟を利用した製塩業が盛んであった。

現在の船橋市役所近辺を散策すると面白いものが見つかる。太宰治が「ダス・ゲマイネ」「虚構の春」などを執筆の際に宿泊したといわれる割烹旅館玉川、川端康成が「童謡」を執筆しその舞台にしたとされる三田濱楽園など文豪にゆかりのある船橋だ。

南に向かってゆくと『すずき』の水揚げ高で、全国トップの船橋漁港があらわれる。運が良ければ水揚げの様子を間近に見ることができ、漁師から新鮮な魚を購入することもできる。

漁港から海老川河口をららぽーと側へ渡ると左手に、「喜翁閣」が見えてくる。明治から大正時代に活躍した大倉喜八郎ゆかりの邸だ。昭和20~40年代、このあたりには全国で最も有名なレジャー施設「船橋ヘルスセンター」があった。ヘルスセンターが「週刊読売」選定の全国温泉コンクールベストテンに入選した際の記念碑が三井ガーデンホテル北側駐車場に設置されている。

この三井ガーデンホテル1Fのチャートハウスでは、毎週一回限定で行なわれる船橋漁港直送の魚介を使った寿司を味わえるバイキングが人気を集めている。(漁の出来、季節要因で船橋産を食べられないこともあるので事前の確認が必要)

悠久の歴史を感じながら
ゆったり寛げる天然温泉

国の登録有形文化財に指定されており、太宰治が滞在期間中「ダス・ゲマイネ」「虚構の春」「狂言の神」などを執筆したことでも有名な割烹旅館玉川には全国でも数例しかない珍しい一本物のくり抜き製古代檜風呂が設置されている。

現在では伐採が禁止されているため入手困難な、樹齢二千年を超える紅檜(べにひ※俗称古代檜)の浴槽は全国最大級の物だ。檜に含まれている油成分が高い癒し効果を持ち、木で作られた湯船は保温効果も高いといわれていることから、ゆっくりと湯船に浸かることで体に溜まった疲れを癒し、悠久の歴史に想いを馳せながらゆったりとした時間を過ごすことができるのが特徴。

割烹旅館玉川の天然温泉は完全予約制で、食事を予約するか宿泊をすれば利用することができる。夜は、二名からの予約が可能で税、サービス料、飲み物代金を別にして一名五千円からコース料理を楽しむことができる。(平均予算は七千円~八千円※参考価格)

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太宰治ゆかりの宿 割烹旅館玉川
船橋市湊町二丁目6ー25
☎047(431)3234(予約制)

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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