2009年10月01日 配信

確実に高まっている高齢化

地域ひとり一人の力が必要

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ヴェルフ藤原

在宅介護支援センター
ケアマネジャー

小林 陽司さん

福祉の学校を卒業後、身体障害者施設の介護職員となったのをきっかけに、特別養護老人ホームの生活相談員等を経て、現在は在宅介護支援センターでケアマネジャーとして勤務し、早いもので船橋市の社会福祉に携わり20年目を迎えます。

「在宅介護支援センター」の言葉を聞いて、どんな仕事をするセンターなのかイメージできる方は少ないかもしれません。
在宅介護支援センターは船橋市内の生活圏域ごと24箇所に船橋市の委託センターとして設置され、介護・保健・福祉サービスが総合的に受けられるよう、住民の相談窓口として365日24時間体制で仕事しています。

当センターは法典地区(藤原・丸山・上山町・馬込町)を担当しており、介護保険・高齢者福祉サービス・病気のことなど多岐にわたる相談が殆ど毎日のように寄せられます。相談は1本の電話から始まることが多く、最近増えてきている相談内容は、離れて暮らす子供や近所の方から「同じことを言ったりすることが目立つ、ゴミを出す日を間違えることが多くなった、外に出掛けなくなった、火は大丈夫かしら、とにかく独り暮しだから心配」と言った、認知症や独り若しくは老々世帯に関係する相談が多くなってきています。

電話を受け、先ずは自宅を訪問し本人や家族などご連絡頂いた方々とお会いし、本人が困っていることや家族や近所の方が心配(困っていること)していることを伺い、介護保険サービスを希望される方へは、ヘルパーやデイサービス等を利用して頂いています。

しかし、時々あるのが「自分は人の手を借りなくても何とか生活できる」と言われ、介護保険サービスの利用を断られる場合や、本人若しくは夫婦のいずれかに認知症状が見られるため、介護保険サービス等の理解を得ていただけない場合があります。皆さんは日本の高齢化率について新聞報道等でご存知かと思われますが、船橋市における高齢化率や要介護認定を受けている方の数、又は認知症患者数の予測推移はご存知でしょうか?

市内の高齢者は2009年3月で約11万2千人で人口59万人の約19%(地域毎では、南部16.9%、西部15.1%、中部23.4%、東部17.9%、北部23.6%)で5人に1人が高齢者です。全国平均の約22%から見ればやや下ですが、確実に高まっていくことは間違いないです。

又、介護保険で認定を受けている人数は2009年3月末で約1万5千人で、市内人口の約2.5%に相当します。なお、認知症については、「2025年には高齢者人口が約3千500万人となり、320万人が認知症なると推計され、約9人に1人は認知症になる」との全国的な予測もされており、向う三軒両隣の夫婦世帯があればその内の1人は認知症になっている事になります。思わずご近所を見渡していませんか。

先程のように他人を家に入れること嫌がる方や、認知力による影響で介護保険等のサービスを利用されない場合は、先ずは万が一の事態に備えるため、民生委員の方や近所に住む方へ「雨戸が閉じたまま、新聞がポストに溜まっている」等のことがあれば電話連絡を頼むことがあります。しかし、集合住宅などを含め近所付き合いが薄いところも少なくないように思います。

仮に介護保険を利用すれば全ての問題が解決出来る訳ではありません。認知症を含め様々な理由で介護が必要になっても、住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らすためには、地域の一人ひとりの力が必要となります。
先ずはご近所の方と挨拶をされることからはじめてみてはいかがでしょうか。
ヴェルフ藤原在宅介護支援センターも地域の一員として共に頑張りたいと考えております。今後共、宜しくお願いいたします。

【ヴェルフ藤原在宅介護支援センター】

船橋市藤原8-17-2
ヴェルフ藤原デイサービスセンター内
TEL/047(430)8820

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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