2016年03月01日 配信

船橋市は2040年に高齢化率が34・4% に達し、およそ三人に一人が65歳以上の高齢 者になると予測している。2010年には19・5%だった同市の高齢化率は2020年までの10年間だけでも一気に10%近く高齢化が進む。急速に進む高齢化に伴い、認知症患者も増加する。認知症治療の現場について専門医に話をうかがった。

認知症サポート医とサポート医会

厚生労働省は2005年かかりつけ医の推奨を図るとともに、増え続ける認知症患者に、 専門知識・技術で診断にあたり、家族や患者本人から話を聞く姿勢 習得するための研修を開始した。研修を修了した医師は「認知症サポート医」として専門知識を活かし、地域で活躍する。船橋市は人口当たりの認知症サポート医が全国有数、県内ではナンバーワンだ。市内では他市に先駆け、2011年に認知症サポート医会が設立された。3カ月に1回の勉強会、症例検討会などで情報の共有化を図るほか、市が行う施策に協力している。また、認知症の人と家族の会が主催する交流会に医師の立場で参加するなど活動を積極的に行っている。
「認知症が増え続ける現状を見て、意識の高い医師たちが個々に進んでサポート医研修 を受講した結果です。県内でもサポート医が少なく、まとまっていない地域もあります。医療格差を少しでも解消するために県と県医師会の主導で「認知症サポート医等連携の会」が開設されました」と、同会に開設当初から参加、認知症を取り巻く医師の活動を話す土居内科医院の土居良康さん。昨年設立された「認知症サポート医等連携の会」では、県内地域での認知症に関する医 療格差是正のため、各市のサポート医会が連携を図れるよう協力・情報共有を図る。
今後、認知症に関する相談の場「オレンジカフェ」にもサポート医たちが関わるなど地域の中に積極的に相談窓口を設け、患者本人やその家族の不安を取り除くためにネットワークを構築していく。

取材協力
土居内科医院
土居 良康氏

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※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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