2021年08月22日 配信

訪問看護ステーション、在宅療養を支援

 市内には訪問看護ステーションが29カ所ある。訪問看護とは、病気や障がいを抱えながら自宅で療養している人の居宅を看護師が訪問し、ドクターの訪問看護指示書により行う看護のこと。具体的には、血圧・体温・呼吸・脈拍の健康状態の観察や助言、血糖測定・点滴・注射など検査や治療促進のための看護、排泄の手伝いなど日常生活の看護、在宅リハビリや認知症・終末期などの看護、入退院についての相談など。

 国の政策として1983(昭和58)年に老人保健法が施行したのを機に、寝たきりの高齢者に対して訪問看護が始まった。1992(平成4)年には老人介護保険法が制定され、営業や訪問ができる「訪問看護ステーション」が成立。訪問看護は診療の補助と療養上の世話という位置付けで、同ステーションの労働は看護師や准看護師、保険師、助産師の国家資格保持者に限る。リハビリをメニューに入れているところもあり、リハビリ専門の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が担当している。

 住み慣れた地域で最期まで暮らせるように、介護事業者や多職種との連携・協働により、療養生活者を支援。2015(平成27)年には「ふなばし市訪問看護連絡協議会」を立ち上げ、在宅医療ひまわりネットワークとも情報共有を進めている。

 介護保険では65歳以上の高齢者で介護認定を受けている人、また40歳以上で指定難病などを患い認定を受けている人が対象。医療保険は0歳児から高齢者で特定疾患や癌などの末期症状の人が対象になる。

 訪問看護の申し込みには3パターンあり、最寄りの訪問看護ステーションを選び連絡する、かかりつけ医師や病院の退院支援看護師、医療相談室(ソーシャルワーカー)から連絡が入る、またはケアマネの事業所から話がくる場合とある。

 介護認定されないと訪問看護ステーションへ連絡はこない現状で、村山さんは「介護予防・認知症予防への取り組みが遅れること」について、看護師の立場から考える必要性を感じているという。

 今後、増えていくと思われる「家族の死去などにより、ひとり暮らしにならざるを得ない方たち」が、食事は摂れているのか、人との交流はできているのか、眠れているのか、喪失感や孤独感から生きる力を失っていないかなどを専門的な視点から把握し、心身の不安定や認知症状が現れる前に「相談に乗れる、見守れる、対応を一緒に考えられる」ようにしたいと村山さんは話す。

【取材協力】

前原ハート訪問看護ステーション 所長
ふなばし市訪問看護連絡協議会 会長
村山みよ子さん
住所/船橋市前原東4-21-6
☎047-403-3113

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社会福祉法人 千葉県福祉援護会
医療法人弘仁会 板倉病院

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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