ボランティア団体 NBFクラブ代表 柿沼次男(かきぬまつぐお)さん
船橋市在住の柿沼次男さんは、障がい者や高齢者などの日常生活を支援することを目的としたボランティア団体「NBF(Non-barrierinFunabashi)クラブ」を1998年に設立。
今から約20年前、「車いす生活になった父親の、外出したいという願いを叶えてあげる前に父は他界してしまった。あの時すぐに一緒に出かけてあげれば…と後悔し、自由に出かけられない人のための力になりたいと思った」と発足のきっかけを話す。
発足後、「車いすウォーキングフェスティバル」などを開催し、障がい者の支援活動を積極的に行った。イベントのボランティアはすぐに集まるものの、1、2回経験すると満足してしまう人が多かった。一方、ほとんどの障がい者は365日サポートを必要とする。そのため継続的にサポートできる仕組みを作ろうと「ハンドレッドサンクス委員会」を発足。「週2時間、年間100時間(ハンドレッド)の無理なく続けられるボランティア活動」をモットーに、障がい者からの要望とボランティアをマッチングさせて市民ボランティアを派遣する仕組みを発動させた。現在は1カ月に2回、船橋市障害福祉課と一緒にマッチングを行っている。最近はボランティアの高齢化が進んでいることから、新たな人材の確保が課題だという。
近年は、手伝いが必要な本人が合図をするための「エスコートフラッグ」を発案。昨年から様々な人の意見を聞きながら試作を重ね、柿沼さんがデザインしたフラッグを100本作り、今年6月に船橋市視覚障害者協会員60人全員に寄贈した。「困っている人を見ても声をかけられない人が多い。そんな時に助けが必要な本人が意思表示できれば、よりサポートしやすくなるのではと思った」と熱い思いを話す。「この旗を広く普及して、障がい者、健常者、みんなで助け合うことが自然にできる社会になれば」とも。
エスコートフラッグ
エスコートフラッグのパンフレット
1948年 山梨県生まれ
1954年 船橋に転居。宮本小学校入学
1998年 NBFクラブ設立
2005年 千葉県特別支援教育振興大会感謝状受賞
2006年 NBFハンドレッドサンクス委員会設立
2007年 厚生労働大臣感謝状受賞
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