2018年10月02日 配信

 

 

 

最後まで自分らしく生きるための活動

 藤田さんが代表を務めるピュアは「最後まで自分らしく生きたい、暮らしたい」という思いから、「情報発信」と「地域ネットワークづくり」を目的に、2001年から活動している市民活動団体。 主な活動は3つ。2010年5月からがん患者と家族のサポートとして船橋がんサロン「ここにおいでよ」を第2月曜日(祝日等使用できない時は第1月曜日)に船橋市中央公民館で開催。参加費無料、予約不要で、がん患者と家族が気軽に来ておしゃべりできる場所を運営。 次に、2018年1月から、認知症になっても住み続けられる地域を創るため、御瀧不動尊コミュニティホール遊智庵で第3金曜日に初開催した、認知症カフェ「オレンジお寺カフェ滝不動」。専門職の講話を入れ、4月は医師会長より認知症についての話、7月は薬剤師より6剤以上の服薬が及ぼす影響についての話など、身近な場所で知識を深めている。

 3つ目が、2013年5月に設立された「船橋在宅医療ひまわりネットワーク」の一員として、在宅療養の相談を受けたり、情報を提供したり、適切な医療や介護事業者へ繋ぐ活動。急速な高齢化に備え、地域包括ケアシステムの在宅医療の充実、医療・介護の連携を推進している。

 藤田さんは自身が家族を癌で亡くし、家に帰りたいと言っていた想いを叶えることができなかった経験、孤独な看病という経験から、在宅ホスピスに目を向けたという。 2004年10月には「千葉県在宅緩和ケアガイドブック」を県と協力して完成した。県とNPO法人がタッグを組んで共同製作することは珍しかったというが、藤田さんは「在宅医療の普及には、当事者の苦しみ、悩み、必要なことを伝え、行政と協働して、どこに住んでいても可能にすることが大事」と力強く話す。 そして現在、フランス発祥のケア技法として注目され、認知症の人が穏やかに過ごせるようになるといわれている魔法の介護法「ユマニチュード」について、その見聞を広めるための活動に着手。NHKあさイチなどで取り上げられ、広く知られるようになった「ユマニチュード」だが、ひまわりネットワークと共催でDVDを使った専門職向けの研修会を8月26日に開催した。

 藤田さんは「先ずは専門職に向けてDVDの貸し出しを行い、次に介護をしている人や市民に向けた講演会を開催し、認知症になっても安心して暮らし続けられるまちにしたい」と意気込みを話した。

【取材協力】

NPO法人 ピュア
代表/藤田敦子 さん

☎070-5554-3734

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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