2018年11月29日 配信

同会の副会長を務め、2018年の5月に会長に選出された、また継続して現在も千葉県薬剤師会の理事を務めている杉山宏之さんに、これまでの活動と今後力を入れていこうとしている取り組みについて伺った。

船橋薬剤師会とは、どういった組織でしょう

 昭和57年に発足し、会長1人、副会長2人、理事が7人、前会長の土居純一さんが専務理事顧問を務め、監事や顧問を含め13人で理事会を運営しています。会員は、総勢191薬局及び事業所と薬剤師個人会員120人になり、医師会、歯科医師会との事業の連携には力を注いでいます。

具体的な活動内容について教えてください

 地域住民に対し医薬品の適正使用などの講演や相談、助言事業として、毎月継続しているのが、小児の薬の使い方の相談になります。市内4カ所の保健センターで月に1回保護者への「お薬相談コーナー」を設けていますし、毎年子育てメッセで相談コーナーのブースを出させていただきました。また、市や他団体からの依頼で、公民館などで「薬の正しい使い方」の講演の講師を派遣しています。
 学校における薬剤師という仕事では、小中高の授業で、薬物乱用防止教室やくすり教育が大切で、今後推進していきたい事業です。
 昨今国内で頻発している地震、災害など緊急時、常に薬を服用している方は関心が高いと思いますが、緊急時に必要な医薬品の供給について、備蓄は基本的には県で管理し、県から保健所に配備、そこから必要性のある救護所へ配置します。また、災害緊急対応についても、三師会に柔道整復師会の4師会が船橋市と協力します。
 千葉県薬剤師会の仕事に携わっていることもあり、東日本大震災の際は、県薬剤師会の要請で石巻に派遣されました。そこで1週間滞在、その経験を市でも生かしていきます。
 薬学教育では、市内には東邦大学と日本大学に薬学部があり、薬学生の実務実習の受け入れ体制の整備や、薬学生を指導する実務実習指導薬剤師の育成にも力を入れています。
 船橋在宅医療ひまわりネットワークでは役員として参画し、在宅医療の服薬管理を主に、地域医療を担う医療人の一員として活動しています。在宅で療養する患者さんと接し、「実は」という薬剤師が得た情報を、医師やケアマネージャー、他職種の方と連携するようにしています。中には薬が残っている場合などもあり、使える薬であれば使用できますので、医療費の削減にもつながると思います。
 薬剤師会の会員向けには、薬剤師のスキルアップのための研修会を月1回以上開催。薬剤師が日々の仕事の中で必要とする、患者さんや地域のための新しい情報を提供します。

これから取り組まれようとしていることは?

 かかりつけ薬剤師という制度があります。患者さんが使うすべての薬を信頼できる薬剤師に管理してもらうもの。これは患者さんにとってより安全で安心な医療を受けられる一つの方法です。患者さんの傍に寄り添う薬剤師、選んでもらえる薬剤師を目指します。

船橋市の印象はいかがでしょうか?

 人々が温かく、みなさんの「受け入れますよ」という雰囲気が街全体にある気がします。出会う方々みなさんがやさしく、すれちがう方とあいさつができる街と感じています。

 

杉山 宏之 (すぎやまひろゆき)氏

・昭和36年 市原市生まれ
・昭和55年 千葉東高校卒業
・昭和 61年 昭和薬科大学卒業
・昭和 61年 薬剤師の免許取得
      サラリーマンを経験
・平成6年 船橋市に勤務

 

写真・文/大西俊子

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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