今回は鉄道ファン必見のぶらり、街歩きです。

　京成線海神駅を降りて、向かいの布団屋さんと煎餅屋さんの間にある横道を行くと、京成線に沿って海神小学校の脇を通り船橋駅方面に行けます。この道路が今から百年前には線路道であったことをご存知の方は少ないようですが、ここは北総鉄道ぶらり、ふなばし街歩き海神線が走っていた線路跡です。

　北総鉄道は大正十二年に作られた貨物専用線で、昭和四年からは、東武線船橋駅と京成線海神駅の間をガソリンカーの車両を使い旅客営業を始めていたようです。しかし旅客数が少なく、昭和九年には廃止されました。わずか約五年間ですが、京成線と北総線の二路線が船橋駅と海神駅の間で乗客の争奪戦をしていたようです。　

現在、残念ながら北総線が走っていた痕跡は見つかりませんが、レンガ積みの京成線のガードが二カ所あり、　そのレンガ造りのガードを見ると当時の線路敷設の工事を偲ぶことができます。海神駅から緩やかに下っている線路跡の道路を歩いていると。ガソリンカーの走る音が聞こえてきませんか。

こんな電車が走ってたのでは

昭和七年測量部作成　地図矢印が北総鉄道線です

文／ふなばし街歩きネットワーク　田中 武

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください