2019年08月31日 配信

(株)サウンドファン代表取締役 佐藤 和則さん

創業の想いは音のバリアフリー
理念は、音で世界の人を幸せに

 「船橋市民になってもう29年です」と話す佐藤さんは、大学卒業後は富士ゼロックス、大手コンピューター関係の会社で営業、カスタマーサービスを担当。さらにコンサルティング業を経て、曲面サウンド技術(従来のスピーカー振動板を曲面にすることにより、距離による音の弱まりが少ない特許技術)に、今は亡き友人を通じ出会った。

 「これなら父親の難聴をなんとかできるかもしれないと思った」とスピーカー制作のきっかけを話す。そこで、父親に曲面サウンドの試作機を試聴してもらうと、よく聞こえることが判明。これは難聴で困っている人たちに役立つのではと、2013年10月に会社を立ち上げた。

 問題解決のためのオンリーワン製品に特化するという理念のもと、聴覚障害者に音をもう一度取り戻す曲面サウンド「ミライスピーカー」を開発。シンプルなものから、ハイスペック、ポータブルモデルと種類を増やしている。「このスピーカーは難聴の人だけではなく一般の人にも距離減衰が少なく、明瞭度が下がりにくいので公共用スピーカーとしても有効。音や杖や足の感覚だけが頼りの視覚障害者にも、遠くから言葉の意味がはっきりと聞こえるスピーカーに仕上がっているんですよ」と佐藤さん。

 現在は大手銀行、証券会社、空港カウンター、病院や駅コンコース等に設置され、認知度は上がってきたという。「音を必要とする場所は生活のあらゆる所にあり、職場、学校、ビル天井のスピーカーもテスト中」と有効な設置場所を常に探す努力を惜しまない。

 曲面サウンド原理の未解明な部分は多いが、よく聞こえるという経験をする難聴の人たちが多くいるのも事実。現代の技術ではまだ解明できない原理の部分はあるが、確かな手応えも感じているという。 東北大震災で逃げ遅れた聴覚障害者の割合は、健常者の2倍近くあったという。今後は、防災用の大型スピーカーの開発やコンサート会場などで使用できる大音量スピーカーの開発へと夢は広がっている。

 
左からシンプルモデル、ハイスペックモデル、ポータブルモデル   曲面サウンドに関する特許各種
 
【プロフィール】

1956年 福岡県北九州市生まれ
1967年 千葉県市原市に転居
1982年 中央大学卒業
    富士ゼロックス、サンマイクロシステムズ、DEL等で営業、カスタマーサービスを担当
    船橋市西船に転居
1990年 株式会社サウンドファン設立
2013年 ミライスピーカー特許成立
2014年 第30回「中小企業優秀新技術・新商品賞」優勝賞受賞
2018年 

※確認中

 

※この記事に記載の情報は取材日時点での情報となります。
変更になっている場合もございますので、おでかけの際には公式サイトで最新情報をご確認ください

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